一方、「また君に恋をする」は、西野が片思い中の大学生の恋心を思い浮かべながら執筆した楽曲だとか。8月に西野がインスタグラムに投稿した解説には「もうこの恋は諦めよう。なんて思ってたのに 好きな人からメッセージが来た瞬間 /(//∇//)/←これ 感情ジェットコースター」などと書かれていた。
そんな「また君に恋をする」のミュージックビデオが8月にYouTubeで公開されると、コメント欄ではファンからの賛辞が殺到。上位には「情報社会に影響されすぎて色んな考え方を知って恋愛に消極的になってたけど、カナやんの新曲のおかげで純粋に恋愛っていいなって思えました!」「最近、恋って何だろうなって思うことが多くて……だけど、カナちゃんの曲聴いて、恋ってやめようと思ってやめられるものじゃないって気付かされました。ありがとう」と感謝を伝える書き込みも目立つ。前出の編集者が言う。
「子育てで忙しいこともあってか、活動再開以降のメディア露出をセーブしてきた西野さんですが、早くも新曲が多くのファンの恋愛を良い方向へ導く手助けになっているようです。今は長年のファンによる反響が目立ちますが、『紅白』以降にさらに大々的なプロモーションが行われれば、令和の中高生たちの間で“バズる”可能性もありそうです」
ファンが求めているのは「西野カナらしさ」
活動休止前後の歌声の変化についても「若干低くなり、深みが増した」「声の厚みが増して、パワーアップしてる」などと称賛されている西野。芸能評論家の三杉武氏は、彼女について次のように語る。
「西野さんは、16年に『あなたの好きなところ』で平成生まれのソロ歌手として初めて『日本レコード大賞』を受賞。19年3月に一般男性との結婚を発表した際には、一部でマネジャーが“商品”に手をつけた『タブー婚』なんて声もありましたが、長年自身を支えてくれたスタッフとの結婚に対しては、女性の等身大の恋愛感情を歌ってきたアーティストイメージも手伝ってファンを中心に好意的な意見も多かった印象です。活動再開後、私生活の変化が楽曲の世界観にどのような影響を及ぼすのか注目されましたが、新曲などからは今のところ大きな違いは感じられません。もっとも、多くのファンが望んでいるのは『変化』よりも以前と変わらぬ西野さんらしい楽曲でしょうし、今後も『恋愛ソングのカリスマ』として存在感を発揮しそうです」
路線はそのままに、令和バージョンへと進化した西野。令和の若者からも「恋愛ソングのカリスマ」として崇められる存在となるだろうか。
(小林保子)