ネット通販限定のサプリやコスメ、動画や音楽の配信サービス……。気づけば生活に定着し、少なからぬ月々の出費となっているサブスクリプションや定期購入に、解約したいのになかなかできないという声が上がっている。AERA 2024年12月23日号より。
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あとになって読み返すと恥ずかしいのは「真夜中のラブレター」。一方、恥ずかしいではすまないのが、真夜中の買い物だ。あたりが寝静まった深夜は、SNSで宣伝される商品がどれもキラキラして見えてくる時間。そうして気がつけば、どれもこれも気前よくポチポチポチポチ。朝のメールチェックで、あなた、なんでこんなものがほしかった?と自問自答しながら、青くなるのがパターンとなる。
そんな真夜中の“ポチ活”症候群で、ここのところ災いのもとになりやすい購入方法が、定期購入・サブスクだ。ちなみに大ざっぱにいうとコスメやサプリなどモノを買うのが定期購入。一方サービスがサブスクだったが、今は意味が広がって、モノを販売するサブスクもある。
初回お試しのつもりが
どちらもお試し価格や無料期間などがあることが多く、最初に支払う料金はそれほど高額ではないのに、定期購入を継続するとけっこうな大金になることも。訪問販売や電話勧誘販売のように不意打ちで売りつけられて契約してしまう販売形態ならクーリングオフの制度があるが、自分でサイトを訪ねて商品を購入する通信販売については、販売会社が返品などについての注意事項を提示する必要はあっても、クーリングオフが適用されないのがやっかいだ。
そのうえ初回のお試しだけのつもりが、気づかないうちに定期購入になっていたなどのトラブルが数年前から激増。2022年6月に「改正特定商取引法」が施行されて、その定期購入が「1回限りか定期購入か」「次回からの料金はいくらか」「どうすれば解約できるのか」を、最終画面に大きな文字で明記することが義務づけられた。
とはいえトラブルはまだまだ続いている。電話サポートがなく、オンラインでの解約の方法がわからないといったトラブルも多い一方、解約は電話でしかできず、しかもその電話がつながらないという声がSNSなどで目立つようになった。