AERA 2024年12月23日号より

解約トラブル対処法は

 そんな解約トラブルはどうやったら防げるのか。まず、契約前の防止策をアンケートから。

「購入前にさまざまなサイトのレビューをチェックしたり、説明文をすみずみまで読むようになった。ここで(解約が)面倒だと感じたら、購入、契約を止めるようにしています」(40代・女性)。「無料月だけ利用したいサブスクはLINEのリマインダーに解約4日前くらいからリマインドしておく。LINEは毎日使うので漏らすことがないし、解約するまで既読をつけないようにする」(20代・女性)

 続いて、電話で解約したいのにオペレーターとなかなかつながらないときの解決策を国民生活センターと東京都消費生活総合センターに聞いた。まず意外に多いのがユーザーの思い込み。

「毎日、混雑する時間帯にかけていると、つながりにくいのは同じ。時間や曜日を変えてみたら、意外につながったという声も少なくありません」(東京都消費生活総合センター)

 解約させないために、わざと電話をつながりにくくさせているのでは?と考えたくもなるが、

「番号が生きているのにつながらないのは、詐欺というわけではなく、単に電話の回線数が少ないのではないか」(同)

 両センターによると、そうして電話をかけ続けてもつながらないときは、通話履歴のスクリーンショットを撮ったり、待たされているときの音声などを録音しておくなどして、解約できる期間内に連絡したのにつながらなかった記録を残すのがよさそうだ。必ずしも返金してもらえるとは限らないが、証拠は残して損はない。

 同時に、電話以外の連絡方法を探して、コンタクトを取るのも手。問い合わせのメールアドレスがある場合は、困っている旨をメールしたり、特定商取引法でサイトでの記載が義務づけられている業者の住所に、手紙で連絡する方法もある。

 一方、解約したいのに定期購入で次の商品が届いてしまった場合、受け取り拒否や、着払いでの返送などはしないほうがいいそう。開封はせずに保管しておこう。

 またクレジットカードで購入した場合は、カード会社に連絡して、ケースによってはカード自体をとめてもらう相談ができるほか、「消費者ホットライン」(188)にダイヤルして、最寄りの消費生活センターからケースに応じたアドバイスを受けたり、消費生活センターが解約の斡旋に入る場合もあるという。

 購入前からお別れする日のことを考えること。これが現代の賢い買い物の秘訣らしい。(ライター・福光恵)

AERA 2024年12月23日号

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