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 物価高が続く中、「ポイ活」への注目が高まっている。コツをつかんで効率よくためれば、家計の強い味方になるのは間違いない。AERA 2024年12月9日号より。

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 鈍化傾向を示してきたとはいえ、依然として物価の上昇は続いている。つまり、家計のピンチはいっそう深刻化しているということだ。特に主食のコメが59%弱も値上がりしたのは、多くの家庭で大きな打撃となっているだろう(10月の上昇率)。

 そこで、今こそ積極的に取り組みたいのがポイ活だ。現在、巷には多彩なポイントサービスが存在し、生活の様々なシーンで付与されている。ポイ活とは、それらを効率的に貯めること。節約には限界があるものの、ポイントを上手に獲得できれば、実質的に必要最低限の出費に抑えることも可能だ。

 では、効率的にポイントを貯めるコツとは? ポイ活巧者に共通しているのは、特定のポイント経済圏にターゲットを絞り、そのエリアに支出を集中させていることだ。ポイント経済圏とは、消費者の囲い込みを目的に、複数の企業が共通のポイントを付与することで提携を結んでいるもの。企業側の思惑を上手く利用し、できるだけ有利にポイントを獲得するわけだ。

店舗から金融まで広範

 eコマースからリアル店舗、携帯電話や金融サービスといった広範の領域でポイ活が可能な巨大ポイント経済圏としては、(1)ドコモ、(2)Vポイント、(3)PayPay、(4)au、(5)楽天の五つが挙げられる。順を追って、それぞれの概要を説明しよう。

 まず、ドコモ経済圏はその名の通りでNTTドコモが中核となっており、貯められるのはdポイントだ。ドコモ携帯電話の利用、d払いやdカードといった同社の決済サービスはもちろん、マネックス証券やアマゾン利用でもポイントを貯められる。

「これまでドコモ経済圏の弱点は金融とeコマースでしたが、マネックス証券の子会社化とアマゾンとの提携によって強化を図っています。まだ銀行は傘下に有していないため、これから吸収合併や提携などの手を打ってくる可能性も考えられます」

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