「どうする!? どうする陶子!」
そんな極度にピリついた空気の中、武内さんが司会をした03年は、集計システムに不具合が生じてしまったのだという。
「新しい集計システムを取り入れたら、本番だけうまくいかないっていう。逆に持ってるなと思いますけど(笑)。そのときはもう『どうする!? どうする陶子!』みたいな。1秒ぐらいの間にこれまでに経験したことが走馬灯のようにどわーっと頭に流れてきて、私の細胞の中に入ってるいろんな人たちが、『頑張れ! 武内頑張れ!』って言ってるの(笑)。いろんな人が『巻けー!』とかって合図を出していたんですけど、いったん呼吸を整えて、最後は時計とずっと一緒にやってきたFD(フロアディレクター)さんのことだけを信じて、腹を決めて冷静になることにしたんです。そしたら、集計システムが直って、白組勝利、じゃあ最後は『蛍の光』でお別れです、皆さまどうぞよい年をお迎えください!って言って、特効(キャノン砲や紙ふぶきなどの特殊効果)パーンからのゴーーン……ですよ。でもそれから、緊張が4日ぐらい解けなかったですね(笑)」
(AERA dot.編集部・唐澤俊介)