今年7月に宝塚歌劇団を対談した月城かなとさん。現役時代に心がけていたことや日常生活の癒しについて語った。AERA 2024年11月18日号より。
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宝塚時代にファンの間で語られていた月城かなとさんの魅力のひとつが、先輩、後輩など全方位への気配りだ。愛されるトップだった月城さんから、その秘訣を、AERA読者にも伝授していただければ。
「いえいえ、そんなものはないですよ。ただ宝塚での日々で心に留めるようになったのは、強引に人を変えようとしないこと。自分のことを考えてみても、どんなに目上の人のアドバイスだったとしても、人ってそう簡単には変われないですから。人が変わるのは、本人が変えたいと思ったときだけ。しかも実際に変わるまでに時間もかかります。それぞれのタイミングもありますし、いつかわかってもらえればいい、くらいの気持ちで相手を尊重してアドバイスするのがいいと思っています。もし自分に、そういう気持ちでアドバイスをくれる先輩がいたら、一番に相談したいなって思うんですよね」
そんな月城さんに、最後に聞いてみた。最近の息抜きはなんですか?
「一番楽しいのはお仕事をしているときですよね。でもこれでは、オフにはなりませんか……」
例えばペットなんてどうでしょう。柴犬を飼っていらっしゃるとか。
「犬は実家で、うちには猫がいます。でも、息抜き的な癒やしにはなってくれない猫でして」
人が100%本気で向き合わないと許してくれない、コーチのような厳しい猫がいるのだという。
「遊んでいるときに、ちょっとでも気を抜いたりすると、『おい!』って感じで足を噛まれる。なので『100%自分を見てほしい、息抜きにならない猫が家におります』とだけ、書いておいていただけましたら(笑)」
これからどんな変化を見せてくれるのか。猫のコーチとともに、その活躍を見守りたい。(ライター・福光恵)
(【インタビュー前編】「月城かなと「確実に退団前と同じではない」 宝塚卒業で大きく変わった日常」はこちら)
※AERA 2024年11月18日号より抜粋