不慮の事故で植物状態となった父親の遺産は2億円。主人公である次男の田村次也は延命治療を望み、長男の一也は異を唱え、「延命治療など、おやじは望んじゃいない」と言う。二人の妻や子供、父親の恋人、会社の幹部、弁護士らを巻き込み、事態は田村家の崩壊へと向かっていく。 人は誰でも自分の人生の主役。その立場から発する言葉、行動はその人にとっての正論である。延命治療と遺産相続の渦中で、二人の息子は決断を迫…

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