アダルト女優の高度なスキル

 結論から言うと来場者がほぼ男性だからです。そしてお客さんが女性の場合も、男性だと声をかけづらいとおっしゃる人も数多くいました。

 東京オートサロンのことを考えると一目瞭然です。一部のブースで着エロ並みの衣装を着ているコンパニオン。

 ビジネス系の展示会では、クライアントはイメージガールであるコンパニオンに清純派を求めます。そのため露出の激しい衣装を着る案件に、エントリーするコンパニオンは非常に少ないのです。

 ただ、エントリーできない理由はそれだけではありません。着エロのような衣装を着ている彼女たちの多くはアダルト女優です。

 カメラ小僧の数も東京オートサロンの方が圧倒的に多く、「車を見ずにコンパニオンを見る場というのはおかしい」とつぶやく人もいます。

 彼女たちは、カメラ小僧に向かって乳首や陰部の見えないギリギリのところでポーズをとります。高度なスキルがなければできません。

 「東京オートサロン コンパニオン」で検索すると、露出の激しい衣装を着たコンパニオンが数多く出てきます。見れば見るほど、私は彼女たちのプロ意識の高さに驚かされます。

 彼女たちはクライアントの意向に合わせています。非常に露出度の高い衣装を着て、器用に動くのです。このスキルはアダルト女優の経験で培ったものなのかわかりませんが、「自分にできるだろうか」と考えてみると、誰もができる仕事ではないと実感がわきます。

ニヤニヤ男性のイラつく「ひと言」

 「コンパニオンって、こんな衣装よく着るの?」

 ニヤニヤして、東京オートサロンに出たアダルト女優たちの写真を見せて来る、クライアントや来場者が時々います。

 根本に勘違いや差別意識があるな、と私はいつも感じていました。

 女性社員がコンパニオンを見て眉をひそめることが多いのも、レースクイーンの友人がクライアントに性行為に誘われたのも、私たちの仕事の本質を見ようとしないからではないでしょうか。

 レースクイーンもビールガールも、そして他の「女性性を生かした仕事」も。

 求められていることはルックスではありません。かわいい衣装を着てお客さんやクライアントに媚びることでもありません。

 需要があるから供給をする。ほかの仕事と変わらないのです。「人を喜ばせたい」という気持ちは、どの職業にも共通しているはずです。

 ライターを除くと、コンパニオンは私にとってこれまででいちばん向いていると思った仕事で自信をくれました。この記事で書いた職業によって、女性たちは自分の特性を生かして活動しているのです。

 そして、私にはこれからも声を大にして言いたいことがあります。

 コンパニオン不要論は不要!

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