言わずもがなだが、強盗は外から見えにくい家を好む。ポツンと一軒家のように、周囲から断絶された場所にある民家が危険なのはもちろんだが、住宅街にあっても、周囲から隔離されたような印象の家は注意が必要だ。
たとえば、防犯やプライバシー保護のために高い塀やフェンスを設置する家は多い。確かに犯行グループが下見する際には家の中を見られずに済むだろうし、侵入の際には乗り越える手間ができるという点では、防犯になるかもしれない。
だが、いったん塀の中に入ってしまえば、絶好の隠れみのとなるわけで危険は増してしまう。上記に挙げた3以降も当てはまる家は、その高い塀やフェンスが逆効果となる。
「マンションでも危険」である理由
ドアや窓が多いという点では、戸建ての危険性がよく言われるが、マンションのような集合住宅であっても変わらない。
集合住宅の1階で、庭やデッキからリビングまでひと続きのようなつくりの部屋がある。大抵、床から天井までの大きな掃き出し窓が設置されており、陽がよく入ったり、換気ができたりとメリットも多いが、防犯上は危険性が増す。
強盗が数人いても余裕を持って通れる大きさで、窓を割れば簡単に侵入することができるからだ。
玄関の鍵が古く、ドアの立て付けが悪い家は、実際に侵入する際に容易というだけでなく、下見の段階で「この家は防犯対策をしていない」とみなされ、マークされやすくなるだろう。
家の作りだけでなく、生活面でも注意が必要だ。住人が高齢者や一人暮らしと悟られないようにするためには、洗濯物など家族構成がわかるものを家の外から丸見えの場所に置かないようにする工夫が必要だ。