「家族構成を周囲に知られないようにする」と「近所の交流がない」は一見、矛盾しているようだが、近所に高齢者の一人暮らしと知られていても、毎日誰かと顔を合わせ、挨拶するような関係性が築けていれば安心感が増す。

 この家がいつもと違う状況になったり、異様な物音がすれば、周囲の家が気づいてくれる可能性が高くなるからだ。

 問題なのは、近所付き合いがまったくない状態で、「どうやらあそこは一人暮らしの高齢者がいるらしい」となんとなく知られているような状況だ。その噂を聞きつけた強盗に目をつけられるリスクは高まる。

「侵入されない家」にする3つの対策

 とはいえ、家を建て替えたり、住み替えをしたりというのも、現実的にはなかなか難しい。今の家の安全性を高め、先述した「10の特徴」を少しでも減らす方法を紹介したい。

 まずは、玄関や窓など、出入り口に防犯対策を施すことだ。

 警察庁が公表している「侵入窃盗の侵入口」(2022年)のデータによると、戸建てもしくはマンションなどの集合住宅の場合、「窓」と「表出入口」からの侵入が全体の7割以上を占めている。

 さらに、同じく警察庁によると、「5分以内」に侵入することができなければ、約7割の侵入者が侵入を諦めるという。つまり、「窓」や「表出入口」に5分を耐えしのぐ設備があれば、強盗を防ぐことが可能かもしれないのだ。

 その方法は3つある。

 外から防犯カメラやセンサーライトが見えるだけで、抑止力になる。また、扉や窓の不自然な振動を知らせるセンサーも販売されているので、それらの導入も効果があるだろう。

 夜間に侵入者が侵入を試みた際に、ライトが点いたり、振動センサーの音が鳴ったりすれば、住人に危険を知らせるだけでなく、侵入者側も驚き、侵入を躊躇する気持ちが生まれる。

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