松平健

優しい「人柄」が若者に刺さる

 リバイバルブームとなっているマツケンサンバだが、なぜ今、約20年も前の曲が注目され始めたのか。前出の編集者はこう分析する。

「21年9月に『水曜日のダウンタウン』で“マツケンサンバを踊りながら泣くことなど出来ない説”という企画がありました。同曲を歌い踊りながら泣けるかを挑戦する企画で、パンサーの尾形貴弘やTKOの木下隆行など、数々の芸能人が挑戦するも成功者ゼロという結果に。また、翌年放送された第2弾では成功者はキンタロー。のみで、SNS上では彼女に対して絶賛の声があがるほどでした。こうした使われ方を見ると、昔はやった曲というよりも、押し付けがましい歌詞が一切なく、無条件で明るい気分になれるという部分が今の時代では逆に珍しく、SNSの影響もあって当時のブームを知らない若者に刺さったのかもしれません」

 さらに松平自身の人柄も再評価されている。昨年より東海テレビの情報番組「スイッチ」で、「マツケンさんぽ」という街歩き企画が始まったが、オファーを受けた理由について、コロナでドラマや舞台が中止となり、ファンの人と会う機会がなくなってしまい、「できるだけオファーがあったら受けよう」と思ったとインタビューで話していた松平。さらに、息子のお弁当を小・中学校の9年間作っていたこともトーク番組で明かしていた。そうしたファンを大切にする優しさや、大御所ぶらないところなど、その人柄に惹かれる若者も多いのかもしれない。

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