昨オフにフリーエージェント(FA)となり、ドジャースに移籍した大谷翔平。新天地での最初のシーズンは昨年9月に肘の手術を受けた影響で打者一本でのプレーとなったが、驚異的なパフォーマンスを披露した。
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史上初となる50本塁打、50盗塁を記録するなど、メジャーの歴史に新たな金字塔を打ち立て、レギュラーシーズン最終戦の結果次第では三冠王の可能性もあったほどだ。最終的にメジャー7年目のシーズンは打率.310(ナ・リーグ2位)、54本塁打(同1位)、130打点(同1位)で二冠に輝き、59盗塁(同2位)、134得点(同1位)、OPS1.036(同1位)など多くの項目でリーグの上位に入った。
これから大谷がドジャースに移籍した大きな理由の一つである「世界一へ向けての戦い」が始まろうとしているが、その前に大谷がメジャー移籍後7シーズンで積み上げた数字がどれほどなのか、他の現役プレイヤーと比べてどの位置にいるのかを見てみたいと思う。(文中のデータはMLBの記録専門サイト「Baseball Reference」を参照)
まず、今季ナ・リーグトップの9.2を獲得したWAR。近年は選手の価値を総合的に測る指標ということで重視されるが、大谷のキャリア通算のWARは「43.8」だ。これはメジャー全体で21位に位置している。
1位のマイク・トラウト外野手(エンゼルス)が「86.2」、2位のジャスティン・バーランダー投手(アストロズ)が「80.5」、3位のクレイトン・カーショー投手(ドジャース)が「79.4」と上位のプレイヤーたちはまだ遠い存在ではあるが、大谷よりも少し上にいる16位のアンドリュー・マカチェン外野手(パイレーツ/49.3)や、18位のジェイコブ・デグローム投手(レンジャーズ/45.2)、19位のジャンカルロ・スタントン外野手(ヤンキース/44.7)らは年齢や怪我の多さを考えるとこれからの数字の上積みは微妙な状況。来季再び大谷が二刀流として安定したパフォーマンスを見せれば、グッと順位を上げることも可能だろう。