職場の若手とのコミュニケーション。重要だとわかっていても、どう接すればいいかわからず、雑になってはいないだろうか。若い世代と向き合うポイントとは。AERA 2024年9月23日号より。
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「日本の組織において、若手は圧倒的マイノリティーなんです」
そう指摘するのは、組織文化などに詳しいUnipos代表の田中弦さん(48)だ。同社の調査によると、日本企業における35歳未満の若手社員はわずか23%だった。それぞれの世代が3割前後で推移する米国と比べて“高齢化”の傾向にある。
「第2次ベビーブーム世代の僕たちが若者だった頃は、おじさん世代から『今どきの若者は』と言われても、人数が多いし強気でいられました。でも、今の若者は少数派。言葉の重みもまったく違うはずです」
少子化は加速を続け、23年に生まれた子どもの数は72万7277人と過去最少まで落ち込んだ。「若い世代」が減り続けるなかでますます重要になるのが、職場の心理的安全性だ。田中さんは言う。
「言わなくてもわかってくれるだろうといった雑な非言語コミュニケーションはよくありません。かつては一枚岩だった職場も今や多段階に階層が分かれている。それをわかったうえで部下に接してみてください」
互いに期待しすぎない
田中さんは以前、こんなアンケートを取ったことがある。
「働くうえで、何人の人と話していますか」
ほとんどの回答者が、4~5人とのコミュニケーションで一日の仕事が完結。なかでも驚いたのは、同じような年代の人としか会話をしていない人の多さだった。
「50歳くらいの部長さんであれば、離れても40歳くらいの課長さんと話している。20歳も離れればほとんど会話がないに等しかったり。それでいて、会議で端っこのほうにいる若手社員に『意見はないの?』といきなり話を振って、反応にがっかりしたというのはよくあるケースだと思います」