
国のデータでも、若い世代を中心に紙離れが進んでいる現状がわかる。総務省の2023年度の調査によると、新聞の平均閲読時間は、10代は平日も休日もなんと「ゼロ」。10年前は0.6分だった(平日)。ちなみに、10代のネットの平均利用時間は、平日で約4時間18分、休日は約5時間42分。1日のうち、起きている時間の3分の1弱はネットを利用している計算だ。
情報源としての重要度に「インターネット」を挙げる人の割合も、10代、20代は約9割にのぼる。それに対し、「新聞」は10代が20%、20代は28.6%、「雑誌」では10代は12.9%、20代が11.5%とかなりの低さだ。
ニュースには関心が高いのになぜ新聞や雑誌を読まないのか。
まず挙がった理由が、「お金を払うほどの価値があるかわからない」「金欠なので有料の雑誌よりも無料のネットニュースを利用しがち」。
物心ついたときからデジタル機器やネット環境が身近にある現在の高校生。ニュースや情報も無料で手軽に手に入れられることから、1冊約600円のAERAを購入するにはハードルを感じるのも理解できる。さらにほかのハードルもある。
「雑誌は買うまでに、移動して探すなど労力を使う」「新聞はインクが手につく」「ページをめくるのが面倒くさい」「読むのに場所をとる」「スマホと違い、持ち歩かないから隙間時間などで読みにくい」「保存に困る」
ネットでは読み比べも
いつでもその場から情報にアクセスでき、指1本で次のページが見られ、常に持ち歩くスマホと比べて不便さを感じている。こうしたハード面の課題だけでなく、コンテンツやレイアウトなど、慣れない誌面への苦手意識も見え隠れする。
「紙メディアは情報が多すぎて、要点や重要情報がすぐに読み取りにくい」「見た瞬間に大量の文字が目に入ってきて疲れる」
雑誌は、速報性ではウェブ媒体にかなわない分、時間や人手をかけて、複数の取材先に話を聞き、奥行きのある記事を載せようと工夫する。だが、活字に慣れていない若い世代にはそれが裏目に出てしまうことも。「情報が多すぎる」と感じている人は思った以上に多かった。