最高のチームとは「菅氏のチーム」のこと
「進次郎さんが突然、生き別れ状態だった母・佳代子さんについて触れ、『今年、初めて母に会いに行きました。詳しくは控えますが、会って良かったと思います』と告白したのは驚きました。進次郎さんは私たちにもプライベートなことは本当に明かさない人ですから、この場でそんなことを明かすのかと思いました。他の8人が政策を中心に語っていたのに対して、少し場違いでしたし、進次郎さんらしくないなと。お涙ちょうだいに訴えてでも、票がほしいのでしょうか……」
「所見発表演説会」では、9人の候補者が一人一人ステージの中央に立ち、自らの信念などを語る場面があった。この”語り”でも進次郎氏に不安を感じたという。
「9人の候補者の中で、進次郎さん一人だけ、頻繁に下を見て、カンペを読んでいるような感じを受けました。他の候補もカンペは見ていたけどチェックする程度でしたから、大丈夫かなと……」(同)
前出の望月記者はこう話す。
「進次郎さんは地方に行っておにぎりを食べたり、野球をしたり、福島でサーフィンをしたりと、場面、場面を見せるのはうまい。その一方、政策論争となると、危なっかしさを感じます。石破茂元防衛相は政策発表会見で1時間50分、カンペなしで質疑応答をしていました。進次郎さんの出馬会見は、時間が短かったにもかかわらず、カンペがありそれを見ていたようでした」
こうした不安に対し、菅氏の周辺はこう反論する。
「私は出馬会見の質疑でもちゃんとしゃべれていたと思いますよ。フリージャーナリストから『知的レベルの低さで恥をかくのではないか』と質問されたとき、進次郎は『(私に)足りないところを補ってくれる最高のチームを作ります』と見事に切り返したでしょう。この『最高のチーム』とは、菅さんが目をかけているメンバーで作るチームということ。進次郎ひとりでは若さや経験不足から頼りなさがあるけど、進次郎を中心に置きながらも、菅さんがバックについた『最高のチーム』を作る。だからこそ、政権運営ができるということなんです」