現代社会を生き抜くためには、意識を低く保ちつつも、自分を守るための戦略が必要です。Xフォロワー約30万人の元自衛官ぱやぱやくんは、人間関係の「テロリスト」に対抗するための自衛術を解説します。譲歩が逆効果となるケースや、不条理な要求に毅然と対応する重要性を、歴史の教訓と防衛大学校で学んだ知識をもとに、著者の最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から抜粋・再編集してお伝えします。
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現代社会という茶番に満ちた戦場を生き抜いていくためには、あえて意識は低く保っておくべきです。
ただ、意識を低く設定しつつも、実際に生きていくうえで、私たちはたくさんの人とかかわらなければいけません。
その中には、自分にとって苦手な人、あまり相性が良くない人もいるでしょう。
ただ「性格が合わない」くらいなら良いのですが、ときには悪意を持って、あなたに接したり、あなたを利用したりしようとする人が存在しているのも事実です。
そうした人間関係のテロリストのような人たちから、まずは大切な自分を守る方法について考えていきます。
ここで勘違いして欲しくないのは、自衛とは「人と余計なトラブルを起こさない」とか「嫌な人は無視しちゃおう」という考えではないということです。
たしかに、このように考えることは非常に大切である一方、不条理な要求などには毅然とした態度で相手に接しなくてはいけません。
なぜなら、自分が下手に出ることで問題を収束させたとしても、トラブルを起こした相手が「この方法ならイケるぞ」と味を占めることもあるからです。
あなたが下手に出たことによって、調子に乗った相手が、今度は、別の誰かと似たようなトラブルを頻発させることもあります。
そして結果的に、自分が被害者を増やしてしまうこともあるのです。
実際に、戦いを避けて譲歩したことで、かえって大きな代償を払うことになったという教訓は、世界各地にたくさん残されています。
たとえば、1938年にナチスドイツが行った「ズデーテン割譲」が挙げられます。