明らかに、働くことに対する価値観が変わってきているようです。ビジョン型リーダーは、この価値観のシフトを確実に押さえておくべきです。実際、「会社のために頑張ろう」ではなく、「社会のために頑張ろう」というアプローチで、成長している企業がたくさんあります。

 18歳で起業し、上場を成し遂げた株式会社じげん(本社 東京都)の代表取締役・平尾丈さんは、起業した理由をこんなふうに話してくれました。

「火事だと言われて、火を消す人と、見ている人と、逃げる人がいますよね。私はやっぱり火を消す人がかっこいいと思っています。そういう人間になりたいと思って起業しました」

 求人・住まい・結婚などの情報プラットフォームを展開しているじげんですが、多くの人の役に立ちたいという思いが、競争の激しいインターネット・サービス事業を成功に導き、上場を成し遂げました。

「社長トーク」にお越しいただいたときに31歳だった平尾さんだけでなく、同社に入社してくる若者たちにも、大震災などの惨状を見たらすぐに「何かできないか?」と考えるような人が多いそうです。

●貢献の「見える化」で、人は自ら動きはじめる

「もちろん情熱はあるのですが、それだけでなく『社会のためになっている』という感覚、お客様からのポジティブ・フィードバックがあってこそ、この仕事を継続できているのかなという思いはあります。全部が全部かっこいい社会貢献欲求だとは言いませんけれど、やっぱり『ありがとう』と言われたらうれしいですし、お客様の笑顔をもっと見たくて続けているという面が強いですね」

「社長トーク」に出演してくださる30代の起業家たちの多くが、平尾さんと同じような思いを持ち、それに共感する若者たちとともに事業拡大を実現しています。「お金はあとからついてくる」という「きれいごと」とも言われかねない言葉をさらりと発し、自然体でそれを実現していく姿に、次世代リーダーの姿を見たような気がします。

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