分離・合体カメラの上位機は高画質・広角
カメラ本体と液晶モニター付きコントローラーが分離式の、アウトドア向け防水・防塵デジタルカメラだ。第1弾のFR10と比べて、タッチ式の液晶画面が2型から3型へと大きくなり、レンズも21m相当から16m相当へと広角化。また、歩きながらでもブレの少ないインターバル撮影が可能となるような機能強化もされている。その一方で有効画素数は1400万画素から1020万画素(1200万画素で保存される)へとスペックダウン。ただし、FR10では、その高画素がアラを目立たせる弱点でもあったので、これも機能改善といえる。クリップやベルトで固定してインターバル撮影を楽しむといった使い方は特に変わりはないが、使ってみれば全く別物だ。
インターバル撮影で使えば真価を発揮するが、他に使い道は実用上皆無といったデジタルガジェットのFR10とは違い、このFR100は超広角の単焦点のデジタルカメラとして普通に成立している。描写も露出も撮影条件にかかわらず安定して、とにかく何も考えずにシャッターを押すだけで気持ちよく写る。
単焦点で超広角の「カメラ」として評価できる。
デザイン
液晶モニターが大きくなったこともありコントローラー部は大型化しているが、カメラ部と合体したときの姿は、頭でっかちに見えないFR100のほうがバランスとしてはよい。ストラップ取り付け部は、FR10に比べアウトドア風味が弱まっている
使用感・操作感
液晶モニターが3型になったことによるメニュー設定など操作性の改善は明らか。普段隠れている操作用のアイコンをタッチで呼び出すのだが、それが自動で引っ込むタイミングが早いのが少し不満。アウトドア志向の活動的な人だから皆テキパキ操作だという想定なのだろう
描写性
画像処理エンジンで頑張っているという感じもあるが、隅々までそれなりにシャープでクリアな印象の描写。暗所では高速連写合成でノイズを抑えるなど、大概のシーンで不満のない撮影結果なのはプレミアムオートPROの威力。特に高画質というわけでもないがよく写る
◆ まつうらやすし
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●レンズ:2.87mF2.8(35m判換算16m相当)。最短撮影距離:約10cm、マクロ時:約3cm、PF時:約55cm●撮像素子:有効1020万画素。1/2.3型裏面照射型CMOSセンサー。総画素数1276万画素●モニター:<コントローラー> 3.0型TFT、92万1600ドット。静電容量式タッチパネル●撮像感度:オート、ISO64~3200●通信機能:<カメラ> Bluetooth、Bluetooth Smart、IEEE 802.11b/g/n<コントローラー> Bluetooth●記録媒体:内蔵約49.9MB、microSDメモリーカード(microSDHC/microSDXC対応)●大きさ・重さ:<カメラ>60.9×33.3m・約76g(ヒンジ含まず、メモリーカード含む)、<コントローラー>59.2×86.7×19.4m・約103g<合体時>60.9×154.8×38.7m・約214g(ヒンジ、メモリーカード含む)●価格:オープン(実売5万1670円)