AERA 2023年4月10日号より
AERA 2023年4月10日号より

――関わるすべての仕事にひたむきで誠実だ。役者、アイドル、ニュースキャスターと多様な顔を持っているが、仕事をする以上、プロとして役割を果たしたいという。

櫻井:もちろん、自分の中では、向き不向きはあります。でも、僕らのお仕事はお話をいただくところから始まることが大半なので、向き不向きを意識した時点でプロとしてのスタートラインから外れてしまうと思っています。向いていようが向いてなかろうが、一定あるいは一定以上の結果を出すことが僕の役割です。

■きちんと返したい

 僕の仕事は、自分に跳ね返ってくる部分がすごく多い。中途半端なことをして結局一番傷つくのは自分です。そのことを肝に銘じると同時に、お仕事をくださった方にはきちんと返したいし、ひいては見てくださる方やファンの方にもきちんとしたものを届けたいという気持ちで向き合っています。

 今思うと、昔から仕事の肩書は意識してなかったですね。デビューしてからずっと嵐というグループを確立させたくて頑張ってきたけど、アイドルとしての理想形を追求してきたつもりは全くなかった。

――嵐について、丁寧に言葉を選んでこう語った。

櫻井:嵐でデビューした最初の数年間はすごくもがいていて、悔しさを燃料にしていたところもありました。危機感を持っていたというより、本当に危機だったんだと思います。

 いまは安定したいと思っています(笑)。でも、守りに入りたいわけではない。僕の仕事には、喜びや面白みがあります。今日どうやって生きるかを大切にした上で、未来に向かって種をまくことが大切だと考えています。

 昨日、相葉(雅紀)と撮影で一緒だったんです。大晦日は紅白(歌合戦)で松本(潤)と一緒でしたが、嵐のメンバーといると安心感は覚えますね。家族でもあり、仲間でもある。戦友という言い方が適しているのかな。その安心感をもたらしてくれる存在は世界中を見渡してもあの4人しかいない。改めてそう感じました。

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