ちなみに、八村が先発として固定される前と後のレイカーズは、前者が25勝25敗で後者が22勝10敗。レイカーズは45勝35敗でレギュラーシーズンを終え、ニューオーリンズ・ペリカンズとのプレーイントーナメントに勝利し7位でプレーオフ進出を果たしているが、もしシーズン当初から八村がスターターだったら……、と思わずにはいられないほど、チームに不可欠な存在となっている。

 八村は、レイカーズ入りしてから“キング”ことレブロン・ジェイムスとの“師弟”関係がメディアでも取り上げられているが、ジェイムスやデイビスといったスーパースターと日々を過ごすことで、バスケ選手として大きく成長していることは間違いない。そして、特に世界のバスケファンからも注目され、優勝が至上命令となっている名門レイカーズのメンバーとなっていることは、これからの八村のキャリアに大きな影響を与えることになるはずだ。

 では、今後の八村はNBAでどのレベルのプレーヤーにまで到達できるのだろうか?

 八村の未来像を想像するには、ベンチマークとなるプレーヤーと比較することが分かりやすい。八村は、もちろん豪快なダンクなどはあるものの、ジェイムスのように度肝を抜くスーパープレーで魅せるというよりも、ミドルレンジのシュートが得意で、堅実にプレーをこなすタイプだ。

 手が大きく、体格もバランスが良いだけでなく、体幹が強いためフィジカルでもかなりのアドバンテージがある。コート上でも常に落ち着いているのも魅力の一つだ。

 そこで浮かんでくるプレーヤーが、八村がドラフト指名前から比較されていたロサンゼルス・クリッパーズでプレーするカワイ・レナードだ。

 レナードと八村はポジションこそ異なるが、レナードも派手なプレーを連発するというより、ミドルレンジでのプレーや、アイソレーション、ポストプレーなどで着実に得点を重ねるタイプ。体格も八村の身長203センチ、ウイングスパン218センチに対して、レナードが身長201センチ、ウイングスパン221センチと、ともにウイングスパンの長さに恵まれている。

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