商品券に使用期限の記載なし
商品券は2020年には41万枚(1枚1000円、4億1千万円相当)、2021年は66万枚(6億6千万円相当)が印刷された。そのうち換金実績で2020年は約32万枚、2021年は約46万枚が使用された。2020年は約9万枚、2021年は約20万枚、あわせて約2億9千万円相当が、配布されて未使用のままか、配布されずに余っている計算になる。
段ボールで山積みされている2021年発行の「ふるさと洲本応援商品券」を見ると、シリアルナンバー(通し番号)はない。「2021年」という表記はあるものの、使用期限も書かれていないため、いまでも使えるように見える。
洲本市に商品券の管理状況について聞いた。
「市では、2020年の商品券は1万5549枚をカギ付きのロッカーで保管しています。券面に2020年などの日付、有効期限がなく、今も使用できると思われかねない状況。2021年の商品券については、段ボール箱で大量に山積みにしているのは事実。こちらは商品券に『2021年』と大きく印刷してあるので、もう使用も換金もできないと市では理解しており、ただの紙です。いずれかの時期に処分します」
しかし、市議会で商品券の問題を追及している生田進三市議はこう指摘する。
「商品券に有効期限は印刷されていません。券面に、年の記載があるなしで使用可能、不可能という洲本市の独自の解釈が本当に通用するのか疑問だ。まだ市中に出回っている商品券はあり、ふるさと納税のおまけでも広くわたっている。コロナ禍もあって、商品券を使うにも使えなかったという人がかなりいるはず。洲本市が使えないと抗弁しても、無理がある」