2年連続Bクラスからの巻き返しを図る巨人阪神と同様に中心野手の不振が目立つ。特に大きな誤算が三遊間として期待された坂本勇人と門脇誠の2人で、坂本は不調から6月26日に登録抹消となり、門脇も打率.208と結果を残すことができていない。ルーキーの泉口友汰を積極的に起用しているものの、まだまだ力不足は否めないという印象だ。

 そんな中で、内野陣の起爆剤として期待したいのが高卒4年目の中山礼都だ。一昨年は50試合に出場して26安打、昨年は78試合に出場して33安打と成績を上げていたが、今年はまだここまで12試合の出場で1安打に終わっている。しかし二軍ではここまで打率.322、出塁率.397、長打率.446と格の違いを見せており、年々パワーアップしていることは間違いない。6月下旬から二軍戦にも出場していないのは気がかりなところだが、コンディションに問題がないのであれば、一軍で試したい選手である。

 パ・リーグ三連覇から一転、今年はここまで苦しい戦いが続いているオリックス。故障者も多くまだまだ苦しい状況が続いているが、投手陣の救世主として期待したいのが3年目の椋木蓮だ。2021年のドラフト1位で入団し、1年目からもう少しでノーヒット・ノーランという快投を見せながらも、シーズン途中でトミー・ジョン手術を受けることとなり、昨年はリハビリのため育成契約となっていた。今年3月に支配下登録され、4月27日の日本ハム戦で一軍復帰登板を果たしたが、3回を投げて4失点で負け投手となり、それ以降は二軍調整が続いている。

 しかし二軍では6月7日のソフトバンク戦で6回を投げてノーヒット、無失点と見事な投球を見せるなどここまで10試合に登板して2勝1敗、防御率1.84という成績を残している。特に44回を投げて8四球、WHIP(1イニングあたりの被安打+与四球)は0.89というのは見事という他ない。手術明けのシーズンということもあってもちろん無理は禁物だが、後半戦にはローテーションの一角に入ってくることを期待したい。

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チーム防御率ワーストの楽天は3年目右腕に期待