※写真はイメージです。本文とは関係ありません(itakayuki / iStock / Getty Images Plus)
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相手の感情に飲み込まれない

「お客さまは神様です」と昔はよくいわれたものですが、最近は、カスタマーハラスメントが問題視されています。

 1対1だと手がつけられない場合は、上の責任者を呼んで対応してもらうか、危害を加えられそうな場合は警察を呼ぶなど、適切な対応が必要です。

 そこまで深刻な事態ではない場合、相手の感情に飲み込まれないことが第一です。

 109の頃、いかにも不機嫌そうなお客さまを、入社したばかりのスタッフが接客したことがありました。するとそのスタッフは、お客さまのマイナス感情に飲み込まれて、ぶっきらぼうで冷たい態度で応対してしまったのです。

 マイナス感情はそこにいる人の数だけ増幅しますから、どんなに相手が不機嫌でも自分が飲み込まれてしまってはいけません。逆も然りで、自分がプラスの感情なら、相手もプラスの感情に引っ張られるのです。

 ですからその新人スタッフにも、「自分が笑顔でいれば相手も笑顔に引っ張られる から、マイナス感情に飲み込まれないようにしよう」と話をしました。

 人のマイナス感情に振り回されないように、日頃からプラスの引力が強い上司や同僚を味方につけておくことも大事です。

指摘しても相手の気分を害さない魔法の言葉

 相手のためを思って言ったことでも、ミスや間違いを指摘されると傷ついたり、落ち込んだり、反発心が生まれたりする人はいます。だからといって、言うべきことを言わずにいると、事態が悪くなることはあっても良くなることはありません。

 そこで私が、相手の気分を害さずに注意するときプラスしているのが、「もったいない」です。

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山田千穂

山田千穂

記者。埼玉県川口市出身。1988年生まれ。『週刊ポスト』『女性セブン』で記者を約10年経験。芸能、事件、健康等の記事を担当。取材で、聞く力、洞察力、コミュ力を磨く。3000人以上に取材。直撃取材、潜入取材を得意とする。 大学在学中は渋谷109で販売員としてアルバイトをし、お正月セール時には1日最高500万円を売り上げる。

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