目黒のほか、有村、泉谷、そして水季の母親を演じる大竹しのぶ、水季の同僚役の池松壮亮、夏の弟を演じる木戸大聖の6人が顔を見せたこの日のトークイベントは、息を呑むようなドラマとは一転、和やかな空気と笑いに満ちていた。
“海ちゃん”のお芝居が上手いと絶賛する大竹が、「この間もね、蓮くんと話してて、もう先生って呼んでんだよね」と言えば、そうですね、と頷いた目黒が「先生、教えてください」、大竹が「お願いします」と膝に手をついて7歳の泉谷に頭を下げ、「無理です無理です」「先生じゃありません!」と慌てさせる。
また、七夕の願いごととして「頭がいい、べん強できる人になりたい」と書いた泉谷が、翌日漢検9級を受けることを明かすとみなが感心。
その後に池松が「ちょっと星奈ちゃんと(願いごとが)かぶりそうだったんで」「頭がよくなりますようにって書こうと思ったけど」と真顔で笑いを取ると、目黒がすかさず池松に「漢検は何級を目指して……」と振り、池松が「ま、1級を」と当意即妙に返す。
願いごとが「私いちばん軽いかもしれない。みんなすごい真面目で」という大竹が、ためらいがちに出した短冊に「痩せたい!」と書かれていたことには、会場から大拍手。その短冊をカメラに向けるように言われた大竹が目黒の背中に隠すようにそっと出すと「僕で隠さないでください」とすぐさま目黒がつっこむ。
まだ撮影が始まって1カ月とのことだが、すでにキャスト同士の距離がぐっと縮まっている様子を窺わせた。
そして、「海ちゃん」がマイクを持てば、常に見守りながら言葉を添えられるようにマイクを口元に持ち、通路を歩く際は目で追って、ときにはさっと背中に手を添えて導いていた目黒。ドラマ「海のはじまり」は今夜21時からはじまるが、目黒蓮の「パパ」としての顔は、すでにはじまっていた。
「海のはじまり」は毎週月曜21時放送、初回7月1日は拡大90分スタート。どのキャストもそれぞれの役柄に引き込むような演技で、脚本の展開とともに期待は高まるが、映画館の巨大スクリーンで見てもまったく遜色のない美しい映像とカメラワーク、編集も見事。見応えたっぷりのドラマになりそうだ。