頌栄女子学院(写真:頌栄女子学院提供)

 推薦入試に「女子枠」を設ける国立大学も増えている。特に女子学生が少ない理工系学部が導入を増やしている。注目は定員を大幅に増やす東工大だ。24年度には58人だった女子枠を25年度には143人に拡大する。

 東工大のランキングで、全体2位、女子校でトップだったのが吉祥女子(東京)と頌栄女子学院(同)だ。

 頌栄女子学院の合格者4人は女子枠だが、うち2人は一般枠でも合格しているという。同校によると、合格した生徒の共通テストの点数は一般選抜で合格した生徒より高得点だったという。共通テストでもそれなりの点数が求められていることがよくわかる。

一般選抜で合格できる

 地方の国立大は地元の高校が強い。東北大は10位まで東北の高校が占め、所在地の仙台市の高校が4校ランクインしている。そんな中、注目したいのは、北海道大で1位となった大宮開成(埼玉・共学)と国際(東京・共学)だ。それぞれ4人を合格させている。

 大宮開成の4人は北海道大の研究内容に関心を持ち、受験。中には、高校入学時から3年間ずっと北大を目指していた生徒もいるという。進路指導部長の桜井宏樹教諭は言う。

「合格者の1人はドローン開発に興味があり、大学を調べていく中で北大で研究できると確信したようです。本校は東北大へも総合型選抜で5人合格しており、研究を見て大学を選ぶので、生徒にとって地理的なハードルはありません」

 同校では高校からの募集もあり、中高一貫部、高校部いずれの生徒も総合型選抜で成果を上げている。中高一貫部生は5年かけて、高校部の一部の生徒は2年かけて探究活動を行い、最終的に論文にまとめてプレゼンする。その論文が、出願時に提出する活動報告書の土台になっているという。

「一般選抜で合格できる学力を付けてから、推薦にトライさせています。本校は力のある理系の生徒が多いので必然的に難関国立大学を目指す生徒が多くなるのですが、旧帝大は科研費も多く研究環境が整っているので、進路指導で推奨しています」(桜井教諭)

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