小池氏が今、掲げる「世界1の東京を目指す」というスローガンは、かつて自民党が掲げていたものだという。
「内田氏が2013年の都議会選挙の時に掲げたスローガンなんですよ。小池さんはそれを継承している」
そう話すのは、元テレビ朝日アナウンサーで、自民党都議の川松真一朗氏。 川松氏は小池氏の変化に理解を示す。
「2期目に入ったこの4年間ですね。小池さんの政策が自民党に近よって来た。現実的になって、地に足がついてきたということ。都民ファーストだけではなく、自民党の築き上げて来た政策をやってくれるのはいいことだと思います」
別の自民党都議は小池氏の立候補表明に冷ややかだ。
内田氏を慕ってきた都議は今も多く、小池氏に対して抵抗感がある。
「ブラックボックスをぶっ壊すと息巻いていたのに、その舌の根が乾かないうちに…。彼女はただ権力を求めている」
「見せかけで応援している人も多いと思う。党内一致している訳ではない」
裏金問題の影響は
自民党の裏金問題は依然として、都連に大きな影を落としている。
萩生田光一衆院議員の裏金は5年で2728万円にのぼった。「党の役職停止1年」の処分を受けたが、5月15日、都連の会長に再任された。この再任が都連のためにならないと思っている議員が多いという。
「再任にはみんなブーイングですよ。党内の自浄作用能力を疑われる」 (前出都議)
小池氏が選挙活動で自民にどの程度の応援を求めていくのかは注目されるところだ。
「萩生田氏が街頭演説にやってきたとしても小池さんは離れるでしょう。マイナス(効果)だから」
小池氏が特別顧問を務める都民ファーストはどうか。
4月の衆院東京15区補選で、都民ファースト推薦の乙武洋匡氏は5位に沈み、ここもまたかつての勢いに翳りを見せている。 結果について内部で不協和音もあるという。