お笑いコンビ・おぎやはぎ。左から小木博明と矢作兼
お笑いコンビ・おぎやはぎ。左から小木博明と矢作兼
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 7日放送の「酒のツマミになる話」(フジテレビ・毎週金曜午後9時58分)のゲストは、IKKO、おぎやはぎ・小木博明、モデルの香音、コットン・きょん、ゆうちゃみが登場する。ゲストのひとり小木博明は「子どもは甘やかした方がいいですよね?」と切り出すがスタジオの反応は? そんな小木博明にまつわる過去の人気記事を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2022年4月27日に配信した記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

【写真】おぎやはぎと同じ事務所で、スキャンダルをイジり倒された先輩芸人

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 丸8年続いた「バイキングMORE」(フジテレビ系)の後継番組として、4月から鳴り物入りでスタートした「ポップUP!」。MCも坂上忍から局アナへと変わり、出演メンバーも総入れ替えになるなか、唯一生き残ったのがお笑いコンビ・おぎやはぎの2人だ。
 

 小木博明(50)と矢作兼(50)が1995年に結成し、長らく芸能界で活躍し続けているおぎやはぎ。今やバラエティー界ではなくてはならない存在とも言えるが、彼らはゴールデン帯で冠番組を持つわけでもなく、賞レースで結果を出したわけでもない。なぜふたりは長らくテレビ界で重宝され続けているのだろうか。

 民放バラエティー班のディレクターはこう分析する。

「彼らはキャリアの割にはレギュラー番組は少ない方です。『ゴッドタン』(テレビ東京)は17年近く続く彼らの代表的な人気番組ですが、ベースは深夜帯。ほかのレギュラーも大体はBSやローカル局などの情報バラエティーのコメンテーターです。それでもゴールデン帯のバラエティー番組や、純度の高め目なお笑い番組に彼らが呼ばれ続けるのは、それだけスキルが高いからです。誰とでも垣根なくトークを広げ、制作者が欲する“オンエアできるやりとり”をちゃんと量産してくれる。番組の企画に対する理解力も早く、手数も非常に多い。結果的に、テレビマンがまたキャスティングしたくなる芸人として認知されています。すでにベテランの域ですが、どんなポジションでも楽しんでやってくれるので、現場では重宝されています」

 ラジオでは「おぎやはぎのメガネびいき」(TBSラジオ)という冠番組を持ち、2006年から続く長寿番組となっている。「彼らの魅力が最大限発揮されているのはこの番組」と言うのは放送作家だ。

「深夜1時~3時までの生放送で、彼らの露悪的な魅力がさく裂する人気番組です。同じ事務所の先輩であるアンジャッシュ渡部さんのスキャンダルが出たときも、さんざんイジリ倒し、渡部さんの復帰後も相変わらずイジリまくっています。彼らの悪ノリが最大限発揮され、よくできた漫才を聞いているような感覚になる。それでいて2人とも語り口やスタイルが上品なので、聴いていて嫌な気分にならない。この辺のバランス感覚は天性の才能だと思います」

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東京芸人のしゃべり芸の継承者