【※ネタバレ注意】以下の内容には、アニメ、既刊のコミックスのネタバレが一部含まれます。
アニメ「柱稽古編」では、鬼殺隊のさまざまな「変化」が描かれている。第4話ではアニメオリジナル(アニオリ)シーンがたっぷりと含まれ、霞柱・時透無一郎の新たな一面を見ることができた。毒舌っぷりは健在だが、本心を語る場面も多くあった。さらに、剣士になってからは見ることができなかった“笑顔”がこぼれたシーンもあった。今までの人生では、「強さ」だけを追い求め、生き急ぎ、仲間たちとの交流や、少年らしい楽しみをすべて捨ててきた無一郎。そんな彼に訪れた「新たな変化」は、何をもたらすのか。アニメ4話のエピソードから考察する。
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霞柱・時透無一郎の「毒舌」
霞柱・時透無一郎は、鬼殺隊最年少の「柱」であり、孤高の天才剣士と名高い。その一方で、他人に対する言葉は辛辣で、「刀鍛冶の里編」では、刀鍛冶の少年・小鉄や後輩剣士の炭治郎にも、ひどい言葉を投げつけていた。
「刀鍛冶は戦えない 人の命を救えない 武器を作るしか 能がないから」
「くだらない話に つき合ってる暇 ないんだよね」(時透無一郎/12巻・第102話)
自分よりずいぶん年上の刀鍛冶たちのことも、「鉄穴森(かなもり)」「鋼鐵塚(はがねづか)」と呼び捨てにし、彼らへの感謝や敬意が不足していた。
ただ「強くなる」ことを目指し、自分自身に厳しすぎるがゆえに、いつも焦り、周囲を気遣えない。それがかつての無一郎の姿だった。