ネット証券の2強、SBI証券と楽天証券の東証ETFランキングも参考までに紹介しよう。2社ともベスト5のETF自体はネット証券5社合計のランキングと変わらず、順位が少し違うだけだ(下の表参照)。
どのランキングでも、日経平均高配当株50、グローバルXの半導体および「USテック・トップ20」、NEXT FUNDSのインド株、東証REITの5本が上位を独占している。なお、11位から20位は本記事次のページに載せておく。
圧倒的1位は高配当ETF
野村アセットマネジメントのETF事業戦略部長・渡邊雅史さんに話を聞いた。野村が運用する「NEXT FUNDS」シリーズは運用残高が43兆円で国内籍ETFのシェア43%。売買代金シェアは65%で、日本一のETFブランドだ(運用残高およびシェアは2023年12月末現在、売買代金シェアは2023年12月の月間データより)。
銘柄数は70本以上。今回の新NISAの東証ETFランキングでも「NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信」が圧倒的トップである。
「日経平均高配当株50指数ETFの今年1月の月間売買代金は前年同月比で6倍でした。新NISAでは高配当株が人気のようですが、このETFの分配金利回りは3.11%(2024年4月3日現在)、昨年末までの過去5年間の平均分配利回りは4.1%です。
個別銘柄で4%超の利回りを安定的に得られるものを選ぶことは、簡単ではありません。
このETFは毎年6月に銘柄の見直しが行われます。銘柄選びに時間をかけず、分配金を長期的に得たいというニーズに合致したようです」
インド株ETF3位
3位には、やはり野村の「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信」がランクイン。
インドでの現物株の売買に制約が多いため、米国で取引されているインドの株価指数Nifty50の先物を利用し、指数との連動を目指すETFだ。円建てで日本時間に売買できる東証ETFの中では唯一、インド株を投資対象としている。
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