例えば、新NISAで人気の「eMAXIS(イーマクシス)Slim全世界株式(オール・カントリー)」(通称オルカン)の投資先は、先進国や新興国を含めた47カ国の2700社余りに上る。

 これに対し、高配当株ETFは特定の国・地域に限られ、投資企業数も電力・ガス会社や製薬会社など数十社にとどまるものが多い。

「そもそも配当金が多い企業は、成熟段階にあることが多い。成長株に比べると、値上がり益も合わせた『トータルリターン』が低くなる可能性があります。また、企業からもらえる配当金を株価で割った『配当利回り』が高いということは、もちろん配当金が多い場合もありますが、業績不振などによってその企業の株価が下落や低迷しているケースもあり得ます。高配当株ETFを選ぶ際も、どんな基準で、どういった銘柄に投資しているかをきちんと把握しておく必要があります」(横田さん)

外国為替の変動リスクや決済手数料も念頭に

 さらにほかのETFと同様、基本的には取引所が開いている時間に売買したり、「成り行き注文」「指し値注文」といった具合に注文方法を選んだりする必要がある。海外の市場に上場するETFを売買する場合は、外国為替の変動リスクや決済手数料も念頭に置いておくべきだ。

「自分で現地通貨に両替してから取引するか、それとも日本円でそのまま決済するかなど、両替の仕方によって手数料が異なる場合があります。また、配当金などに対する現地での課税分は、新NISAでも非課税にはなりません。取引する際には証券会社など金融機関にしっかり確認しましょう」(同)

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「日経平均高配当株50指数」への連動をめざす