交通安全の「黄色いワッペン」を校帽につけて登校する新1年生。いま、このワッペンの転売が相次いでいる=米倉昭仁撮影
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 交通安全のため、みずほフィナンシャルグループ(FG)などが全国の新小学1年生に配布する「黄色いワッペン」の転売が相次いでいる。ワッペンにはピカチュウがデザインされている。

【写真】高額出品されるピカチュウワッペン。正しく知ってモラルを守りたい

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フリマサイトに出品ずらり

 大手フリマサイト「メルカリ」に、人気キャラクター「ピカチュウ」がデザインされた黄色いワッペンがずらりと並んでいる。おおむね3千円前後が多いが、1万円以上のものもある。

「ワッペンは使わないので出品します」「禁止出品物に該当しない」という出品者の主張に対して、批判コメントも多い。

「転売するなんて信じられない。子どもの安全のために配られたのに」「1年生の親が子どもからワッペンを取り上げて売っているのか」「転売禁止って書いてあるじゃん」

メルカリで1万円で出品された「黄色いワッペン」

ワッペンないと保険おりない?

 ワッペンの表には子どもと一緒に歩くピカチュウのシルエットが描かれ、裏面には「交通事故傷害保険付」の文字とともに、ピカチュウが描かれている。ピカチュウは言わずもがな、国民的な人気キャラクターだ。

「ポケモンが大好きだからワッペンが配られたときに『ピカチュウ』がいるってテンションが上がっちゃったよ」という声もあるように、ポケモンファンを狙っての出品と思われる。

 また、子どもがワッペンをなくしてしまい、「必要」だと考えて、フリマサイトを探す人もいるようだ。入学式の後で、「このワッペンをつけていないと保険がおりません」と、説明されたという保護者もいる。

子どもがワッペンをなくした

 首都圏在住の40代女性には、小学1年生の息子がいる。

 学校から「ワッペンをつけて登校させるように」と言われたので、息子の校帽につけている。息子はピカチュウに喜んでいるが、たとえ子どもがワッペンをなくしても、買うつもりはない。というのも、かつてこんな体験をしたからだ。

 数年前、女性の長女は、小学校に入学して間もなく、ワッペンをなくした。学校に相談したところ、「ワッペンの予備はありません。でも、つけていなくても大丈夫ですよ」と言われた。

メルカリにはほぼ毎日「黄色いワッペン」が新しく出品されている
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ワッペンなくても小1なら保険おりる