【米ビルボード・ソング・チャート】ケンドリック・ラマー「Not Like Us」首位デビュー、「Euphoria」が3位に浮上

 ケンドリック・ラマーの新曲「Not Like Us」がHot 100史上1,171曲目、79曲目の初登場1位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 「Not Like Us」は、2024年3月22日にリリースされたフューチャーとメトロ・ブーミンのジョイント・アルバム 『ウィー・ドント・トラスト・ユー』に収録された「ライク・ザット」で、ケンドリック・ラマーがドレイクとJ.コールに対する批判を投げたことから始まり、J.コールがそれに対するディス・トラック「7 Minute Drill」を発表。さらにドレイクもアンサー・ソングにあたる「Push Ups」と「Taylor Made Freestyle」で応戦し、ケンドリック・ラマーが「6:16 in LA」と「Euphoria」で反撃すると、ドレイクがアンサー・ソング「Family Matters」をリリース。さらにケンドリック・ラマーがそれにあたるディス・トラック「Not Like Us」で反撃した、という経緯がある。

 一連のディス合戦により大きな反響を集め、「Not Like Us」は初週(2024年5月3日~5月9日)にストリーミングが7,090万回、エアプレイが500万回、セールスは15,000を記録。集計期間から約2日後の5月5日にリリースされたにもかかわらず、凄まじい再生回数を記録してストリーミング・ソング・チャート、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートの3つのチャートでも1位を獲得した。

 今週記録した7,090万回は、2020年にYouTubeのUGCコンテンツの集計から除外されて以降、R&B/ヒップホップ・ソング(定義はR&B/ヒップホップ・ソング・チャートにランクイン、またはランクインする可能性のある曲)の週間再生回数として最高記録を更新し、皮肉にも2021年9月18日付でドレイクの「Way 2 Sexy feat. フューチャー&ヤング・サグ」が打ち出したこれまでの最高記録6,730万回を上回った。

 ケンドリック・ラマーにとって「Not Like Us」は、テイラー・スウィフトの「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(2015年6月6日付)、「HUMBLE.」(2017年5月6日付)、「ライク・ザット with フューチャー&メトロ・ブーミン」(2024年4月6日~4月20日付)に続く4曲目の首位獲得で、2024年はこの短期間で2曲を1位に初登場させている。

 さらに、前述の「Euphoria」も先週の11位から今週3位に上昇して「Not Like Us」に続き通算15曲目のTOP10入りを果たした。なお、ケンドリック・ラマーの曲がはじめてTOP10にランクインしたのは、ドレイク、2チェインズと共に客演として参加したエイサップ・ロッキーの「F**kin Problems」(2013年2月)だった。

 「Euphoria」は、先週の集計期間(2024年4月26日~5月2日)途中の4月30日にリリースされたため、初登場の順位は11位どまりだったが、「Not Like Us」の反響もありストリーミングが前週の2,890万回から今週4,900万回に急増。エアプレイは250万回から190万回に減少したが、セールスも6,000から7,000に上昇している。

 また、ビーフの発端となった「ライク・ザット」も、それらの反響を受けてストリーミングが22%増加の3,420万回、エアプレイが13%増加の2,940万回、セールスも76%増加の3,000にそれぞれ数字を伸ばし、先週の8位から6位に順位を上げている。

 一方、5月4日にリリースされたドレイクのアンサー・ソング「Family Matters」は、初週ストリーミングが3,800万回、エアプレイが646,000回、セールスは5,000と好調な出だしを切ったものの、初登場となる今週の順位は7位だった。

 ドレイクは、これでTOP10のランクイン総数を通算78曲目に更新し、2位以下と大差をつけてトップを独走している。なお、Hot 100(100位内)にランクインした曲数としても、史上最多の331曲目に記録を更新した。

78曲 ドレイク
59曲 テイラー・スウィフト
38曲 マドンナ
35曲 ザ・ビートルズ
32曲 リアーナ
30曲 マイケル・ジャクソン
29曲 エルトン・ジョン
28曲 マライア・キャリー
28曲 スティーヴィー・ワンダー
27曲 ジャネット・ジャクソン
26曲 ジャスティン・ビーバー
25曲 リル・ウェイン
25曲 エルヴィス・プレスリー(1958年以前の記録は含まれない)

 先週2位に初登場したトミー・リッチマンの「ミリオン・ダラー・ベイビー」は、今週ストリーミングが54%増加の5,830万回、エアプレイは518%増加の190万回、セールスも58%増加の6,000にそれぞれ大きく数字を伸ばして、2位をキープ。R&Bソング・チャートでは2週目の首位を獲得した。

 初登場から2週連続(2024年5月4日~11日付)で1位を獲得したテイラー・スウィフトの「フォートナイト feat. ポスト・マローン」は今週4位に順位を下げたが、CDシングルがリリースされたことでセールスが1,192%増加の77,000(うちCDの売上が73,000枚)に急増し、今週のトップ・セールスを記録した。

 先週3位に自身初のTOP10入りを果たしたシャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」も今週5位にダウンしたが、カントリー・ソング・チャートでは3週目の首位をキープしている。

 以下、サブリナ・カーペンターの「エスプレッソ」が4位から8位、ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は5位から9位、テディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」も6位から10位にランクダウンした。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月17日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Not Like Us」ケンドリック・ラマー
2位「ミリオン・ダラー・ベイビー」トミー・リッチマン
3位「Euphoria」ケンドリック・ラマー
4位「フォートナイト」テイラー・スウィフト feat. ポスト・マローン
5位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー
6位「ライク・ザット」フューチャー、メトロ・ブーミン、ケンドリック・ラマー
7位「Family Matters」ドレイク
8位「エスプレッソ」サブリナ・カーペンター
9位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン
10位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ