東野幸治と交流が深い松本人志

プライベートでは松本とも「一線」

「松本さんの騒動の余波で、芸人たちの夜遊びがアンタッチャブルなものとなりましたが、東野さんは結婚したのも早いですし、すでにお孫さんもいる。昔から夜遊びをほとんどせず、プライベートでは松本さんと一線を引いていたので、やましいところがないんです。だから、ワイドショーでもあれだけ正面を切って話せるという強みがある。現在、第一線で活躍する芸人もたたけば多少のホコリは出るでしょう。しかし、東野さんはどれだけ過去をさかのぼってもスキャンダルが一切無いんです。テレビ局側としてもこんな安全な芸人はいない。また、遊びをしない分、読書や映画を見るのが大好きで、最近では韓国ドラマの感想をSNSに投稿して、新たなファンも生まれています」

 お笑い評論家のラリー遠田氏は東野が引っ張りだこの理由をこう述べる。

「東野さんの強みは、どんなときでもフラットな視点から物事を見て、純粋にそれを面白がることができるということです。普通の人は何かを見るとすぐに感情が動いてしまうので、目の前にあるものを感情抜きに冷静に見ることがなかなかできません。芸人仲間からは『白い悪魔』と呼ばれるほど、感情表現に乏しくて普段何を考えているのかわからないと言われていますが、他人よりも感情が動かない分だけ、一歩引いた目で状況を見たり、人の弱みを見つけてそれを面白がったりすることができるのでしょう。司会者として番組をまとめたり、芸人にキツいイジりを仕掛けて爆発的な笑いを起こすことができるのは、このフラットな視点があるからなのです」

 新しいタイプの大御所芸人となった東野。松本不在でお笑い界が混沌(こんとん)とするなか、ますます出番が増えそうだ。

(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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