山本佳奈(やまもと・かな)/1989年生まれ。滋賀県出身。医師
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 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「紫外線疲労」について、鉄医会ナビタスクリニック内科医・NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。

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 最長10連休となる、今年のゴールデンウィークが始まりましたね。日本気象協会(※1)によると、ゴールデンウィーク後半は、全国的に晴れて、お出かけ日和となる予報です。最高気温が、25℃以上の夏日の所が多く、暑さ対策が必要な、汗ばむ陽気が続くことが予想されています。

 最低気温、最高気温ともに、全国的に平年並みか高くなることが予想されていますが、朝晩はヒンヤリ感じる、冷え込む日もあるとのこと。このような気温差が激しい時期は、寒暖差による疲労を引き起こしやすいことが知られています。

 私もそうなのですが、「せっかくならいろんなところに行きたい」と思うが故に、旅では少々無理な計画をしがちです。しかしながら、無理のないスケジュールを心がけ、身体を休ませてあげる時間を確保することも、旅を最後まで続けるためには、気温差の激しいこの時期の対策として必要だと言えるでしょう。

サマータイムが始まる

 さて、私が今住んでいるサンディエゴには、4月末になり、ようやく夏がやってきました。10度を下回る、寒いなと感じる日がやっとなくなり、最低気温は12度前後、日中は最高20度を上回るようになりました。冬季の曇りがちだった日々がようやく終わりを告げ、真っ青な晴れが続くようになったというわけです。

 サンディエゴに40年以上住んでいる方(日本人)によると、「昨年に引き続き、今年も春は寒い……。本来は、4月ともなると、カラッとした暑さの夏の天気が続いているはずなんだよ」と言います。

 今年の「サマータイム」は、先月3月10日からでした。今回で2度目のサマータイムへの変更自体は、さほど体調に不調を来さなかったものの、サマータイム変更後も、曇りや雨のふる日が続き、太陽の光が降り注ぐ日が少なかったこともあり、全然「サマー」とは言えません。なんだか落ち込みやすくなり、やる気が起きない日が続いてしまっていました。今から考えると、朝晩は10度を下回るものの、日中は18度から20度まで上がる気温の変動も、こうした体調不良の要因だったと思います。

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出かけるのが億劫に、なぜ?