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写真はイメージです(Getty Images)

 企業の人手不足や採用競争の激化などを背景に、近年、早期化の傾向がみられる就職活動。「受験偏差値だけに頼らない大学評価」をコンセプトに、編集部の調査・収集データに基づき作成した『大学ランキング2025』(朝日新聞出版)では、大学の規模別に「就職率ランキング」を掲載している。今回、その一部を紹介する。

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コロナ禍で低迷していた就職率が回復の傾向

 就職活動中の学生には朗報となった。2023年の就職率が97.3%と前年比1.5ポイント増である。新型コロナウイルス感染拡大以降、多くの業種で収益が伸び悩み、新卒採用者を減らさざるを得なかった。なかでも旅行、運輸業界などは大きな打撃を受けた。最近3年間の就職率は20年98.0%、21年96.0%、22年95.8%だった。

 だが、最近はコロナ禍が収束に向かっていることで採用枠が広がり、就職率は回復しつつある。少子化が進み優秀な若手人材がほしいという現実もある。23年の就職率97.3%のうち国公立大学は男女ともに97.4%、私立大学は男女ともに97.2%だった。文系・理系別では文系97.1%、理系98.1%となっている(以上、文部科学省と厚生労働省の合同調査)。

 就職率100%の秋田県立大は進路指導の特徴をこう誇る。「各講座の教員、キャリア支援チームを構成員とする、委員会を定期的に開催し、学生の就職活動状況を把握しながら、個別のサポートを実施しています」。23年の就職者は秋田県庁8人、農林水産省3人、国土交通省2人、スズキ3人、山崎製パン2人、日新製薬2人、セイコーエプソン2人など(大学ウェブサイト)。

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