週刊朝日 2022年9月9日号より
週刊朝日 2022年9月9日号より

 これらのスパイスを玉ねぎ、トマト、にんにく、しょうがと一緒に炒めると、カレーの素「グレイビー」ができる。これはルーのようなもので、小分けにして保存しておくと便利。肉や野菜などの具材を炒める時にグレイビーを加え、ココナツミルクやヨーグルト、水や牛乳などの水分を加えればスパイスカレーの完成だ。

野菜もりもりカレー●材料(1人分、92kcal)ズッキーニ 1/2本(50g)なす 1/2本(50g)赤パプリカ 1/4個(25g)黄パプリカ 1/4個(25g)水 大さじ1グレイビー 1/4量●作り方(1)ズッキーニ、なす、パプリカはそれぞれ食べやすい大きさに切る。(2)フライパンに(1)の野菜、グレイビー、水を入れ混ぜ合わせる。(3)フタをして、弱火で5分ほど蒸し焼きにする。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。●香りアップのおすすめホールスパイスクミンシード(小さじ1/4)、カルダモン(1粒)、カスリメティ(ひとつまみ、(3)の時に加えて、一緒に煮込む)
野菜もりもりカレー●材料(1人分、92kcal)ズッキーニ 1/2本(50g)なす 1/2本(50g)赤パプリカ 1/4個(25g)黄パプリカ 1/4個(25g)水 大さじ1グレイビー 1/4量●作り方(1)ズッキーニ、なす、パプリカはそれぞれ食べやすい大きさに切る。(2)フライパンに(1)の野菜、グレイビー、水を入れ混ぜ合わせる。(3)フタをして、弱火で5分ほど蒸し焼きにする。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。●香りアップのおすすめホールスパイスクミンシード(小さじ1/4)、カルダモン(1粒)、カスリメティ(ひとつまみ、(3)の時に加えて、一緒に煮込む)

「野菜や豆類、肉や魚などの食材の組み合わせでいろんなカレーが楽しめるのは、具材で味わいが異なる味噌汁に似ています。ただし、具材を入れすぎないのがポイント。食材は2~3種類くらいがおすすめです」

 印度カリー子さんに肉、魚、野菜を使ったレシピを1種類ずつ教えてもらった。

さば缶キャベツカレー●材料(1人分、349kcal)さばの水煮缶 100gキャベツ 2~3枚(200g)ココナツミルク 30mlグレイビー 1/4量●作り方(1)キャベツは細切りにする。(2)フライパンにキャベツ、グレイビー、汁気をきったさばの水煮(缶汁ごと一緒に入れてもおいしい)、ココナツミルクの順に重ね入れる。フタをして弱火で5分ほど蒸し焼きにして、全体を混ぜ合わせる。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。盛りつけて、お好みでブラックペッパーをふる。
さば缶キャベツカレー●材料(1人分、349kcal)さばの水煮缶 100gキャベツ 2~3枚(200g)ココナツミルク 30mlグレイビー 1/4量●作り方(1)キャベツは細切りにする。(2)フライパンにキャベツ、グレイビー、汁気をきったさばの水煮(缶汁ごと一緒に入れてもおいしい)、ココナツミルクの順に重ね入れる。フタをして弱火で5分ほど蒸し焼きにして、全体を混ぜ合わせる。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。盛りつけて、お好みでブラックペッパーをふる。

「よりスパイスの香りを楽しみたいなら、ホールスパイス(粉砕していない原形のもの)をフライパンで軽く炒めて香りを立たせてから、具材とグレイビーを入れて炒めてみて」とアドバイス。印度カリー子さんはスパイスカレーをほぼ毎日食べているうちに1年半で7キロやせたという。

「スパイスの香りと刺激で満足感があり、食材もヘルシー。市販のルーを使ったカレーは小麦粉が入っています。小麦粉は油を乳化させるので、とろみやコクが出ますが、胃に重く感じられることもあります。スパイスカレーなら軽い口当たりで食べやすく、シニア世代にもおすすめです」

スリランカ風チキンカレー●材料 (1人分、265kcal)鶏もも肉(皮なし) 120g水 100mlココナツミルク 大さじ2グレイビー 1/4量●作り方(1)鶏肉はひと口大に切る。(2)フライパンに鶏肉とグレイビーを入れ、中火で1~2分炒める。(3)肉の色が変わったら、水を加えてフタをし、弱火で7分ほど煮込む。(4)ココナツミルクを加え、混ぜ合わせる。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。盛りつけて、お好みでブラックペッパーをふる。●香りアップのおすすめホールスパイスカルダモン(1粒)、シナモン(1cm)
スリランカ風チキンカレー●材料 (1人分、265kcal)鶏もも肉(皮なし) 120g水 100mlココナツミルク 大さじ2グレイビー 1/4量●作り方(1)鶏肉はひと口大に切る。(2)フライパンに鶏肉とグレイビーを入れ、中火で1~2分炒める。(3)肉の色が変わったら、水を加えてフタをし、弱火で7分ほど煮込む。(4)ココナツミルクを加え、混ぜ合わせる。味をみて必要なら塩(分量外)で味をととのえる。盛りつけて、お好みでブラックペッパーをふる。●香りアップのおすすめホールスパイスカルダモン(1粒)、シナモン(1cm)

 神奈川歯科大学大学院の川嶋朗医師は、スパイスカレーは体を温めて冷えにくい体を作り、認知症予防にも効果的と話す。

「ターメリックに含まれるクルクミンという成分は、アルツハイマー病を予防する効果があります。インドでは肥満が非常に少なく、アルツハイマー病にかかる人も人口比で極端に少ない。クルクミンはアルツハイマー病の進行を抑えるほかに、抗酸化作用、抗炎症力、胆汁の分泌促進などの効果もあります」

 スパイスには漢方で薬として扱われているものもある。川嶋医師が言う。

「スパイスカレーはインド版薬膳料理のようなもの。クミンは消化促進効果や抗がん作用、コリアンダーは解熱効果があることから夏バテ防止にも役立ちます。にんにくやしょうが、レッドチリペッパーは体を温める効果があり、体の深部体温を上げてくれます。さらに野菜やたんぱく質もバランスよく摂取できます。カレーが健康にいい理由はたくさんあるのです」

 実は味噌汁感覚で手軽に作れるスパイスカレー。記者も取材がきっかけでグレイビーを冷凍庫に常備するようになった。本格的な味が楽しめるので、ぜひ挑戦してみて。(ライター・吉川明子)

週刊朝日  2022年9月9日号

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