八木真澄(やぎ・ますみ)(サバンナ)/1974年、京都府出身。吉本興業所属。1994年、立命館大学在学中に高橋茂雄とサバンナを結成。1997年、ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞受賞。「ブラジルの人、聞こえますか~!」など1000個以上のギャグを持つ。柔道2段、極真空手初段の筋肉芸人として活動しているほか、Instagramでの未確認生物のオリジナルイラスト投稿や、YouTubeでの「サバンナ八木の芸人男塾」の配信など、幅広く活動している。2023年に2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。現在、1級を目指している(撮影/門間新弥)

テスタ)八木さんって、めちゃくちゃ電車に乗りますよね。タクシー使わないのも、節約のため?

(八木)全部タクシーで動いたらお金かかりますし。大阪時代はすべて原付き(バイク)で移動してた。

(テスタ)八木さんって一見、破天荒そうなキャラですけど……。

(八木)基本的に真面目なんですよね。なんで芸人という職業を選んでしまったのか(笑)。

(テスタ)お給料の安定してる会社員になっても活躍しそう。

(八木)ねぇ。芸人は波がありますからね。景気が悪いとギャラも下がりますよ。

芸人は景気感じまくり

(編集部)「経営者は会社員より景気の浮き沈みをリアルに感じる」という話を聞きますが。

(八木)自慢じゃないですが、芸人の「景気敏感度」も最先端いってると思いますよ(笑)。

(テスタ)景気の波を、まともに食らうということですか。

(八木)今の世の中で、どの業種が儲かっているか、早い段階でわかるのが芸人という職業かもしれません。

 芸人を呼んでくれるような、景気のいいクライアントさんと日頃から接するわけで。

(テスタ)仕事を通じて、肌で感じられるわけですね。

(八木)そりゃもう、景気、感じまくりです。

 一番リアルに感じたのはリーマン・ショックが起こった翌年の2009年ですかね。

 テレビ番組の台本が、これまでの片面刷りから表裏の両面刷りに変わったのを覚えています。

 台本に使う紙代すら節約するわけですから、当然、大がかりなセットも作れません。

 あの頃は、芸人のトーク番組がやたら増えましたよ。

(テスタ)えっ、そうなんですか?

(八木)トーク番組って、いっぱいお金をかけなくても「尺が持つ」じゃないですか。

 僕らサバンナでいうと、相方(高橋茂雄さん)は特にトークが得意なんで、その波に乗っていつもよりテレビにたくさん出られた。

(テスタ)サバンナ的には、リーマン・ショックでテレビの仕事が増えたわけですね。

不景気で若手の仕事増

(八木)ギャラの高い低いでいうと、不景気になるとギャラの安い若手が多く使われるようになります。

 コロナの感染拡大で2020年以降しばらくは、その傾向が強かったと思うな。

 在宅時間が増えたことにすぐ気づいてユーチューブのネット配信をはじめた芸人が一気に頭角を現したりもしましたね。

 時代時代の波に乗る人間はいつもいます。不況になると波が変わって、新しいニーズが生まれますね。

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