1991年に“海砂利水魚”を結成し、2001年に“くりぃむしちゅー”へ改名した二人。現在、コンビとして5本のレギュラー番組を持つ(撮影/写真映像部・加藤夏子)
1991年に“海砂利水魚”を結成し、2001年に“くりぃむしちゅー”へ改名した二人。現在、コンビとして5本のレギュラー番組を持つ(撮影/写真映像部・加藤夏子)

 3日放送、くりぃむしちゅーがMCを務める「くりぃむしちゅーのベタドラマ」(日本テレビ・午後10時)は、テレビドラマの王道「ベタシーン」をギュッと凝縮し、1クール分の感情移入を1度で味わえるもので、18年ぶりに復活する人気企画だ。これまで、20作品以上を放送してきて、今回の新作は小泉孝太郎と桜井日奈子による、ときめきのラブストーリー『リッチマン,ベタウーマン』だ。冠番組を持ち、人気の衰えないくりぃむしちゅーの過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2022年7月31日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

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 結成30年、改名から20年という節目の只中にいるお笑いコンビ、くりぃむしちゅー。いまだ衰え知らず、今年4月からは冠番組「くりぃむナンタラ」が1時間枠に拡大。移ろいやすいテレビの世界で、二人の存在感はますます際立っている。AERA 2022年8月1日号から。

 50代になり、ベテランの域に差し掛かったお笑いコンビ、くりぃむしちゅーの上田晋也と有田哲平。コンビでもピンでも冠番組を持ち、テレビで見ない日はない。そんな二人にとってライフワークともいえる番組が、2004年からテレビ朝日系で継続放送中の“くりぃむシリーズ”だ。率先して体を張り、企画趣旨から脱線しても意に介さず、常に面白さを最優先するスタンスを今なお貫いている。

大河ドラマのように

——最新シリーズ「くりぃむナンタラ」は、昨年10月からプライム帯で放送開始。当初は30分枠だったが、今年4月から1時間枠に拡大された。スタートから9カ月が経った現在、二人はどんな手ごたえを感じているだろうか。

上田晋也(以下、上田):僕は放送時間帯がどうとか、視聴率がどうとか、正直あんまり気にしていないんです。というのも、自分ではどうにもできないから。自分でできることに集中するのみっていうか。手ごたえでいうと、現場なんですよね。「今日の企画、盛り上がったね」とか、スタッフさんとの何げないやりとりの中で手ごたえを感じます。

有田哲平(以下、有田):18年前、初冠番組である「くりぃむナントカ」が始まった頃の、あのワクワクを共有しているスタッフさんが今もまだいるんですよ。なので、やっぱりここが僕らの原点のように感じます。その後、タイトルや放送枠は変わっても、大河ドラマのように続いている感じがする、ちょっと特別な番組です。

上田:今って、ふざけさせてくれる場所がテレビからほぼなくなっていて。僕らが30代中盤ぐらいまでは普通にあったと思うんですけどね。そういう意味では、今でも「存分にふざけてください」って言ってくれるこの番組はありがたいし、長く続けたいなあと。

——一方で、長きにわたってテレビの第一線で活躍してきた二人にとっても、決して無関係ではいられない問題がある。それは、お笑い番組におけるモラルの変化だ。

上田:例えば「芸能界へそくり選手権」という企画があって。出演者それぞれが絶対に知られたくない自分の隠し事が入った封筒をへそくりの要領で隠して、それを他の出演者が見つけて公開するんですね。その中身が、昔は本当にひどかったんです。「これ、モザイク入れればOKっていうレベルじゃないだろ!」っていうものを堂々とカメラに映していた。何の配慮もなかったんでしょうね。

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