
水原氏の発言によって、大谷選手は難しい立場に置かれた。
違法賭博に加担した、あるいは手助けをしたという意味で、責任を問われる可能性が生じるからだ。
会見で大谷選手は疑惑を振り払うように「僕がブックメーカー(違法賭博の胴元に)送金をしていたという事実は全くありません」と訴えた。そして「シーズンも本格的にスタートするので、ここからは弁護士の方々にお任せしますし、僕自身も警察当局に全面的に協力したい」と語った。
これに対して同紙は「大谷はこの会見で違法賭博疑惑に対する自分の立場を明確にしたいと考えていたが、ファンの疑念を払しょくするものでなかったことは明らかだ」と報じた。
そして、記事はスポーツビジネスを手がける男性のXの投稿で締めくくられた。
「会見では2つの重要な質問ができなかった。『(水原)一平はどうやって大谷の銀行口座にアクセスしたのでしょうか』『なぜ大谷は数カ月にわたって複数の50万ドルの支払いが自分の口座からされていることに気づかなかったのでしょうか』。これらの質問の答えを聞かずに、大谷のどんな話も信じることは困難です」
会見で深まった疑問
さらに地元のロサンゼルス・タイムズ紙は「賭博と窃盗の疑惑は大きな疑問を引き起こした 大谷翔平とは何者か?」というタイトルのコラムを掲載。

コラムニストのディラン・ヘルナンデス氏は、会見は疑惑を解消するのに必要な具体的な証言が欠けている、としたうえで、「大谷が何者なのか全くわからないのに、彼の言うことをある程度の確実性を持って信じられる人がいるだろうか」と疑問を投げかけた。