「自然とチームワーク力が磨かれます」と廣津留さん(撮影/吉松伸太郎)

 ただし、独学で始めるのはあまりおすすめしません。動画などから見よう見まねでやろうとすると、姿勢や弓の持ち方など細かい部分がなかなかわからないので、自己流のまま変な癖がついてしまいがちです。最初の2、3カ月だけでもいいので、対面でレッスンを受けて習うほうが近道です。時間や金銭的な面もあるので、基本的なところがわかってきたら独学に切り替えてもいいと思いますが、最初が肝心。高価なバイオリンを購入するよりも対面レッスンにお金をかけるほうが、はじめのうちは断然コスパがいいです。

 また、弾きたい曲を見つけておくこともモチベーションアップにつながるので、ぜひ目標の曲を決めて始めてみてください。「この曲が弾けるようになりたい!」という思いがあるほうが楽しく続けられると思います。

Q. あらためて、バイオリンとはどんな楽器だと思いますか? 廣津留さんが思うバイオリンの好きなところや魅力を教えてください。

A.  バイオリンは高音のメロディーを弾くことができる楽器なので、メロディーパートを奏でたいタイプの人にはぴったりだと思います。低い音も出ますが高音の音域の幅が広いので、自分の感情をのびのびと音にして表現できるところが好きですね。

 一人では完結しないところも魅力です。例えばピアノの場合は一般的には左手で伴奏、右手でメロディーを弾いてひとつの曲を一人で演奏することもできますが、バイオリンの場合はソロで弾く曲もあるものの、伴奏者やオーケストラ、アンサンブルなど、複数人で演奏する曲が多いんです。演奏するほど、人とコミュニケーションをとる機会が増える。自然とチームワーク力が磨かれるところも、この楽器の魅力だと思います。

構成/岩本恵美 衣装協力/BEAMS

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