高橋大輔(たかはし・だいすけ)/1986年生まれ。バンクーバー五輪で日本男子初の銅メダル。今年5月に競技生活から引退した。現在はアイスショーで活躍中(撮影/写真映像部・東川哲也)

 19日放送の「踊る!さんま御殿!!」のトークテーマは「強いアスリートの弱点告白SP」だ。ゲストのひとり、高橋大輔は「球技は本当にムリ」と意外な弱点をぶっちゃける。そんな高橋大輔の過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2023年12月15日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

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 氷上で圧倒的な存在感を示し続ける屈指のエンターテイナー・高橋大輔が、自らプロデュースするアイスショー「滑走屋」を立ち上げる動機と懸ける思いを語った。AERA 2023年12月18日号より。

――フィギュアスケートの世界にあって、シングルでは日本男子初のメダルとなる2010年バンクーバー五輪での銅メダルをはじめ数々の輝かしい成績を残した。20年からは村元哉中とともにアイスダンスで活躍。目覚ましい成長で国際大会で存在感を示したのに加え、圧倒的な表現力でアイスダンスへの関心を飛躍的に高めた。高橋大輔は、まさに日本フィギュアスケートの歴史を築いてきた。

 今年5月に競技から引退することを表明し、プロの世界に身を転じた高橋は、このたび、新たな一歩を踏み出すことになった。高橋自身が出演し、さらにプロデュースを手がけるアイスショー「滑走屋」である。

みんなが「滑る職人」

高橋大輔(以下、高橋):もともとはプロデュースや演出に強い関心があるわけではありませんでした。ただ、今年1月に横浜、5月に福岡で行ったアイスショー「アイスエクスプロージョン2023」で出演するメンバーをどうつないで見せていくのか、グループナンバーをどこに入れるか、全体の流れをどうするのか、初めて自分で考えてやりました。自分が観てみたいアイスショーをやってみた感じです。僕はもともと舞台やミュージカルなどを観るのが好きで、そういう世界、自分の世界に入り込んで途切れない感じを観てみたいという思いがありました。やってみて面白かったですね。

――「アイスエクスプロージョン」の演出や構成は好評を博し公演を終えた。「滑走屋」は、さらに新機軸を推し進め、これまでにないアイスショーにしたいという。それは公演の形態や出演者などにも表れている。

高橋:「滑走屋」は、2024年2月10日から12日にかけて3日間、「オーヴィジョンアイスアリーナ福岡」で開催します。1回あたりの公演時間は1時間15分くらい、1日3公演です。いわゆる「小劇場」的なものをイメージしていると言えばいいでしょうか。

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