秋篠宮さま58歳の誕生日を前に、宮邸の庭で記念撮影するご一家=2023年11月、赤坂御用地、宮内庁提供

悠仁さまのお弁当のおかず

「長男のお弁当も、時間が許す限り自分で作るようにしています」

 紀子さまがそんな話をしたのは、昨年2月の講習会でのことだった。「長男」とは、筑波大付属高校に通う悠仁さまのことだ。

 講習会の2日目にSDGsに関する班別討議が行われ、家庭生活のなかで環境や資源に配慮していくというSDGsのテーマに沿った話題のなかで「悠仁さまのお弁当」の話が出てきたのだという。

「家庭菜園で育てた大根の葉を油で炒めて、悠仁のお弁当に入れたり、漬物にしたりすることもあります」

 そう話すと紀子さまは、同じ丸テーブルに座る女性の出席者らに、こう問いかけた。

「大根の葉は、どういう風に料理するのがおいしいでしょうかね」

 ワサビ漬けもおいしいですよ――。そんな言葉が返ってくると、

「試してみます」

 と、紀子さまは楽しそうに笑った。
 

 参加者たちが意見を交わす丸テーブルを順に回りながら、時折、話し合いに加わっていたという紀子さま。

 沖縄県から参加していた諸見里清江さんは、そのときの様子をこう振り返る。

「紀子さまは、ご家族が生活のなかで実践されている環境への取り組みについて、お話しされていました」
 

秋篠宮さまは鉛筆を2~3センチまで使う

 もともと秋篠宮家では、SDGsという言葉が社会に広がる前から、環境保護と節約の考えが宮家全体で徹底されていた。宮邸や事務所では、メモは使用済みの紙の裏を使っていたし、人がいない場所の電灯はすべて消されていた。

 そのため、宮邸を訪ねた知人が、

「おおい、電気つけてよ」

 と、暗い廊下で声をあげたこともあったという。
 

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「ありがとう」と手話で応じた紀子さま