同じネコ科ですが、ちょっとワイルドな百獣の王ライオン。
ズバリ、1日9666円。なんと、1日1万円足らずで飼育できます。20平方キロメートルの広大な土地に群れで飼育することが望ましく、飼育場準備に4億円ほどかかります。
11頭前後の大所帯
ライオンはプライドと呼ばれる群れで生活します。プライドは1~数頭のオスと10頭前後のメスや子から成ります。動物園などの施設では現在、単頭飼育ではなく、自然と同じ群れでの飼育が推奨されています。
オス1頭にメスや子ども10頭前後となると、全部で11頭にもなります。これだけの費用を個人でまかなうのは、かなり大変そうです。
ライオンを群れで飼育する場合に気を付けるのは相性です。基本的に仲は良好なのですが、たまに相性が悪すぎて一緒にできない組み合わせもあります。すでに先住ライオンがいる群れに新しい個体を連れてきて、初めて合流させる時は注意が必要です。
気性が荒い個体が多いオス同士、仲の悪いメス同士では致死的な争いが起こることがあります。オスとメスの場合でも、比較的他の個体に寛容になる発情期に、ケージ越しの顔合わせをさせながら相性を見極める配慮が必要です。
飼育場は脱走防止を厳重に
ライオン飼育を始めるためには、まず猛獣飼育許可を申請します。飼育用のスペースとして、500平方メートルの土地も準備しましょう。
飼育場はジャンプ対策で、周囲を高さ4メートル以上の頑丈な壁で囲み、防護柵や二重扉も必ず設置します。ついでに大きな岩を配置して、そこにタテガミをなびかせるオスライオンが上ってくれれば、堂々とした風格を感じられることでしょう。横に大きな木でも植えればアフリカさながら。チーターのところでも述べましたが、同じネコ科でも平面運動を好むチーターに対して、ライオンは上下運動を好むので、飼育場には上り下りできるものを設置します。
その他、設備としては、水場、爪研ぎ用の丸太、クーラー、外から様子が見える寝室が必要です。飼育場全体の建設費用としては、4億円ほどを想定しておきます。
1頭あたり4〜5キログラムの肉
動物園では、馬肉や鶏肉、牛肉などの肉を1日4~5キログラム用意するそうです。塊のままゴロンとあげれば、かぶりついてくれるでしょう。安売りの時に、4キロ1000円台でブラジル産などの安価な鶏肉をたくさん買っておくことにします。
他に、動物園では歯石を取るため、牛の大腿骨を利用することがあります。これは出汁用の牛骨数千円でいいでしょう。群れ飼育なので、月の食費は20万円以上かかりそうです。