竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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「コンビニ百里の道をゆく」は、54歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 3月8日は「国際女性デー」ですね。

 ジェンダー平等の実現や女性のエンパワーメントの推進という面においてまだまだ課題山積。皆が「国際女性デーって言葉があったね」と言えるような世界にしなければなりませんし、ローソンも、みんながのびやかに活躍できるグループになっていかなければと考えています。

 ローソンでは2024年度は3人の女性が新たに理事執行役員として活躍してくれることになりました。うち2人はエリアカンパニーのプレジデント、つまり現場のトップです。

「もういよいよローソンもそういう時代になったか」「ひじょうにワクワクします」。そんな声が社内から、男女を問わず社員や幹部からも届いてきています。「変わってきたな」と、私も手ごたえを感じています。

 女性がエリアのトップになることで、より現場に近い部分での働き方改革、つまり「全員が」働きやすい仕事場へ、という流れが加速するのではないか。そんな期待ももっています。

国際女性デーを前にミモザが入ったブーケを選ぶ客=2023年3月6日、千葉市

 その点で現状の課題は、現場の部長、つまり営業部長に女性がまだいないということです。これは早く育ってほしいと切望していますし、来年度にはどんどん出てくると確信しています。

 そういう状況を早く作れたら、これからローソンに入ろうとしている人たちにも、またいまローソンの一員として一生懸命やっている人たちにも、自分の未来のキャリアというものが現実味を持って描きやすくなると思うんです。

 そしてそれが、性別や職種や年齢を問わない「社員全員」にとって働きがいのある仕事へとつながり、「みんなでマチを幸せにしていこう」というパワーへとどんどん変わっていけるのではないか。あらためて、ローソンをそんな会社にしたいと考えています。

◎竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

AERA 2024年3月11日号