僕が東京FMで毎週、金曜日にやっている東京FMのラジオ「JUMP UP MELODIES」という番組があります。お昼1時から3時まで毎週生放送をしています。
この番組は放送作家を辞めた4月以降も素人のおじさんとして、続けさせて頂くのですが、3月は、僕がここまで放送作家をやってきて、ゆかりの深い方達に登場して頂くことになっています。
今日は3月1日。その一発目は、女優の水野美紀さんと放送作家の先輩の高須光聖さん。
来週はタカアンドトシと、僕が初めてこの業界に入ったときに仕事をした槇原敬之さんが来てくれます。
僕が放送作家として出演する最後の放送は3月29日になります。1時台は、色々とお仕事をさせていただいたあの芸人さんが来てくれます。後半の2時台は、勝手に空けてありまして。
最初からここは「木村拓哉」にオファーをしたいなと思っていたのですが、4月から始まるドラマを撮影中だろうし、絶対無理だろうと思っています。
だけど、絶対無理と思ってるなかで、ただオファーしないのも、ちょっと違うんじゃないかと思って、今、ここで公開オファーをします。
僕がマネージャーだったらいきなりこんなところに書かれて「ふざけるな!」とキレます。それが普通です。
ですが、あなたとお仕事をしてきた20年以上。常に1%の奇跡を信じて仕事をしてきました。だから、最後の最後に、普通だったらありえませんが1%の奇跡を信じて、ここに書いてみようと。
会って直接感謝を伝えたいなと思っています。そんなんだったら、自分から現場に挨拶に来いよと思うのも百も承知ですが。ですが、ここまで来たら、自分らしく、エンターテイメントにするべきかなと。
改めて言いますが、かなり掟破りだし、ドラマもやってるだろうし、絶対無理だと思っています。
だけど、こうやって書くことから、ダメでも何か物語が生まれるんじゃないかと。
3月31日までは放送作家らしく生きたいなと。無礼を承知で、このエッセイに書いています。お許しください。
でも。やっぱり。
「ライフ イズ エンターテイメント」かなと。
残り1カ月。放送作家の自分らしく振り切って生きようと思います。
2024年 3月1日 鈴木おさむ
■鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。著書も多数あり、パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)、2月に舞台上演する「芸人交換日記〜イエローハーツの物語〜」(太田出版)など。漫画原作では、「ティラノ部長」、「お化けと風鈴」、「インフル怨サー。~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」、「愛の掛け惨」など。32年間続けた放送作家を3月31日で辞めることを発表。初めてのビジネス書「仕事の辞め方」が好評発売中