※写真はイメージです(Getty Images)

 指名している特定のホストにお金を使うようになった風俗経験が豊富なキョウコさん(仮名・28歳)。そのホストにつぎ込んだ額は、約1億円にも上る。コロナ禍で思うように稼げなくなり、海外出稼ぎを決めた彼女が明かす出稼ぎの実態とは──。朝日新書『ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢』から一部を抜粋、再編集して紹介する。本書では、違法である性風俗業での海外出稼ぎの実体験のみならず、出稼ぎがはらむリスクやそこに至る社会的要因などを多方面から取材。個人の責任如何でなく、現代日本社会全体で考えるべき問題を提起している。

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 これまで10カ国以上に飛び、経験した店舗は15店舗ほど。期間は1回につき2週間~約50日が多いが、合わないと数日で帰ることもある。

「ここでは稼ぎが伸びないと思ったら、国や店を変えます。同じ国で、1週間とかで店を変えることもありますね。基本的に、店では女の子がどんどん入れ替わるので、“ニューガール”でいられる10日間ぐらいは同じ店にいて、その後は別の国か店に移ることが多いです」

 稼ぐ額は、オーストラリアを例に挙げると、少なくて700豪ドル(約6万7千円〈1豪ドル=95円換算。以下同〉)、高くて3500豪ドル(約33万3千円)で、1日平均2千豪ドル(約19万円)程度。働くのは中国人がオーナーの店ということもあり、客の大半が中国人だという。

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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