※写真はイメージです(Getty Images)

 今、「日本より海外のほうが稼げる」と、海を越えて“出稼ぎ”をする性風俗業の日本人女性が出てきている。ヨウコさん(仮名・34歳)もその一人で、出稼ぎを繰り返し5年が経とうとしているという。その仕事内容、出稼ぎのきっかけ、暮らしぶりとは──。朝日新書『ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢』(著:松岡かすみ)から一部を抜粋、再編集して紹介する。
 本書では、違法である性風俗業での海外出稼ぎの実体験のみならず、出稼ぎがはらむリスクやそこに至る社会的要因などを多方面から取材。個人の責任如何でなく、現代日本社会全体で考えるべき問題を提起している。

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 派遣社員から入った風俗の世界から足を洗い、介護職に就いたが、半年と持たなかったヨウコさん。派遣社員に戻るか、風俗の仕事に戻るか─―。そのせめぎ合いに、こんなにも早く戻るとは思わなかった。本当なら、そろそろ結婚でもして落ち着きたいところだが、結婚したいと思えるような男性になかなか巡り合わない。このまま風俗の世界にいたら、出会いや結婚が遠のくだろうという確信もあったが、派遣社員に戻っても、また同じことの繰り返しという気もした。知人から海外出稼ぎについて話を聞く機会があったのは、そんな矢先のことだった。

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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オーストラリアの買売春は合法