中井美穂、好きだ。
N「あ、私も観てました! 逸見さんの!」
どうもこの人は記憶がゴチャゴチャである。
私「それは『スーパータイム』ですよ。幸田シャーミンがやってた夕方のニュース!(笑)」
なんかだんだん面白くなってきた。
N「……で、松坂の奥さんは誰かって話ですよね?」
いや、別にそんな話ではない。あなたが『松坂世代』なんて言うからそうなったのだ。ついには我慢できなくなってスマホで調べようとするNさん。
私「調べちゃいますか? いーんですか?(ニヤリ)」
我ながら意地悪だ。無視して調べるNさん。堪え性がない人だ。
N「……柴田倫世、元日テレ……」
なんかピンときてない様子。
N「イチローの奥さんは福島弓子、元TBSか」
同じ局じゃなかった。ごめんなさい。
N「で……今、調べて分かったんですが……」
半笑いのNさん。
N「わたくし、今年40なので『松坂世代』ではありませんでした」
私「なんじゃそりゃ!?」
自然に口から飛び出した、かなり純度の高い「なんじゃそりゃ」だった。
落語会開演までの30分で、同い年の二人の距離はかなり近づいたようだ。「もう我々は『松坂世代』でいーんじゃないかな」ということで、なぁNさん。
※週刊朝日 2018年10月26日号