「変化球を投げる際のクセは長年言われていた。直せないのか、直そうとしなかったのか。早く何とかしないと日本ハム時代の二の舞になる。投手育成が上手い球団なので吉田も成長もできるだろうがライバルも多い。覚悟を決めて野球に取り組んで欲しい」(オリックスOB)
一方、吉田が高校球界を騒がせた1年前の夏の甲子園で話題を独り占めにしたのが中村。強肩、強打の捕手として高い評価を受けてのプロ入りだったが、吉田同様に苦戦している。
今季がプロ入り7シーズン目となるが「契約してくれただけでありがたいこと。他球団なら間違いなく戦力外になっていただろう」(広島担当記者)という声もあるほど。背番号も入団時からつけていた「22」から「96」に変更となった。
中村は2017年夏の甲子園で広島県代表・広陵の準優勝に貢献。6本塁打を放ち大会最多記録を更新した。同年のドラフト1位で広島に入団し、早期のレギュラー獲得も予想されたが、プロ6年間で通算88試合の出場、29安打、2本塁打、10打点と期待を大きく裏切る形となっている。
「金属から木製バットへの対応に苦労したらしいが、プロ入りしてから7年目を迎えており言い訳にならない。決して悪い子ではないのだが野球への取り組み方が甘いと言わざるを得ない」(広島OB)
グラウンド外では女性問題をたびたび引き起こした。2022年の契約更改時には球団から「野球と真摯に向き合え」という言葉をもらったにも関わらず、昨年も再び女性スキャンダルが発覚している。
「精神論は好きではないがメンタルに問題があるのではないか。地元出身なので知名度は高くチヤホヤする人もいる。しかしグラウンド内の結果を考えれば、そろそろ気付いても良いのだが」(広島担当記者)
昨季も18試合の出場で3安打に終わった。今季からは外野手登録に変更、オフには会沢翼らとともに鹿児島・最福寺で護摩行を敢行。今春キャンプでは禁酒を続行し、休日返上でバットを振り続けている。
「キャンプ時はいつも必死にやるんよ。良いものを持っているから紅白戦やオープン戦では結果は出すけど、そこで調子に乗る。ホンマに最後のチャンスだから死に物狂いでやれと言いたい」(広島OB)
投手と野手、球団方針なども絡み2人の立場は異なる。しかしプロの世界で生き残るための覚悟や執念がもっと必要なのではと感じるのは共通する部分だ。