オリックス・吉田輝星(左)と広島・中村奨成(右)
この記事の写真をすべて見る

 オリックス・吉田輝星と広島・中村奨成の2人にとって今季は勝負の年だ。ともにドラフト1位の元甲子園スターであり、大きな期待を背負ってのプロ入りとなったがここまで目立った結果を残せていない。だが「今年は違う」という声も多く聞く。果たしてその評判は本当なのだろうか……。

【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら

 今シーズンが早くも6年目となる吉田は新天地での飛躍を目指している。

「(オフの)吉田のトレードには誰もが驚いた。ビジネスライクな日本ハムだけに選手として伸び代がないと判断したのか。ネームバリューがあるうちに交換要員として使ったのかもしれない」(在京球団編成担当者)

 吉田は2018年夏の甲子園で秋田県代表の金足農業のエースとしてチームの準優勝に大きく貢献。地方大会を含めて881球の熱投で「金足農旋風」を巻き起こした。同年のドラフト1位で日本ハム入団、切れ味の鋭いストレートを武器にプロでの活躍も期待されたが、これまでの5年間は64試合に登板して3勝9敗、5ホールド、防御率6.23と苦しんでいる。

「オリックスはエースの山本由伸(ポスティング→ドジャース)と山崎福也(FA→日本ハム)が抜けた。投手育成能力には定評があるので吉田再生への期待は高い。他にも生え抜きでイキの良い若手投手が多いので熾烈な競争になりそう」(オリックスOB)

 球威ある真っ直ぐを中心とした物怖じしないマウンド捌きの評価は決して低くない。2022年には主にリリーフとして51試合登板(うち4試合は先発)、2勝3敗5ホールド、防御率4.26と先発ではないが救援投手としてブレイクの兆しも見せていた。

「高校時代からの変化球の時に体全体が緩むクセが直っていない。投球フォーム自体も変化するので打者は球種を読みやすく、制球力も乱れがちになる。今のままでは球威で抑えられる短い回しか任せられない」(オリックス担当記者)

「変化球はブルペンの時から第1、2クールよりは良い感じで投げられている」(吉田)と2月12日の紅白戦登板後には変化球への手応えも語っていたが……。

暮らしとモノ班 for promotion
台風シーズン目前、水害・地震など天災に備えよう!仮設・簡易トイレのおすすめ14選
次のページ
中村は女性スキャンダルも…